- *Hondaの米国における生産子会社であるホンダ・オブ・アメリカ・マニュファクチュアリング(所在地:オハイオ州メアリズビル 社長:平島凰希)は現地時間5月11日 11:00(日本時間5月12日 午前0時)に以下を発表しましたのでその内容をご案内いたします。
ホンダ・オブ・アメリカ・マニュファクチュアリング(略称:HAM 本社:オハイオ州メアリズビル 社長:平島凰希)は、1億2,300万ドルを投資し、メアリズビル四輪工場(生産能力44万台、生産機種:アコード、アキュラTL)の塗装ラインに新設備を導入する計画を発表した。
メアリズビル四輪工場は、1982年にHondaが日本メーカーとして初めてアメリカで四輪車の現地生産を開始した工場であり、2本の完成車組立ラインと塗装ラインを持つ。今回の計画は、そのうち1982年に設置された塗装ラインに23万4,000平方フィート(約21,700平方メートル)の新しい塗装設備を導入するもの。今月中に着工し、2006年中旬の完成を予定している。
Hondaは環境に配慮し、資源の有効な活用を積極的に行う、次世代工場のあるべき姿「グリーンファクトリー」を目指しており、今回の新設備導入により、従来の塗装ラインを高効率、クリーンで、柔軟性のある塗装ラインへと更新する。具体的には、新しい水性塗装ラインの導入、塗装条件の最適化による高効率なペイントブースなどによりエミッションを41%低減させるとともに、高効率オーブン、エア・リサイクル・システム、可変空調モーターなどの導入により、エネルギー使用量を34%低減させる。
また、メアリズビル四輪工場に隣接し、広さ7エーカー(約28,000平方メートル)、貯水量2,000万ガロン(約7,600万リッター)の貯水池を設置し、駐車場や屋根に落ちた雨水を集め、メアリズビル四輪工場の空調に再利用する。これにより、地下水の使用量とエネルギーの使用量を削減する。投資は200万ドルで、2004年内に完成の予定である。
Hondaでは「グリーンファクトリー」コンセプトの一環として、新機種導入時における機種専用投資の削減、導入期間の短縮などを狙った、生産ラインの体質改革を世界規模ですすめてきている。HAMの二つの四輪生産工場も多機種生産に柔軟に対応できる汎用性の高い溶接ロボット、機種をまたいで工程を標準化した組立メインラインなどを導入し、すでにこの体質改革によるフレキシブルな生産体質を持っている。
ホンダ・オブ・アメリカ・マニュファクチュアリングの四輪車生産拠点は、メアリズビル四輪工場とメアリズビルに隣接する同社のイーストリバティ四輪工場(生産能力24万台、生産機種:シビック、エレメント)がある。この他に、Hondaの北米最初の生産拠点であるメアリズビル二輪工場、年間116万基の生産能力を誇るアンナ エンジン工場があり、HAMでは二つの四輪車生産工場、二輪車生産工場、エンジン工場の四つの工場を有している。
HAMにおける累計投資額は約52億ドルに上り、現在の従業員数は約13,000人。研究所やトランスミッション工場まで含めたHondaのオハイオ州での投資は60億ドルを超え、雇用は約16,000人を数える。Hondaの北米における四輪車の年間生産能力は140万台。北米事業への累計投資額は約80億ドルを超え、北米での直接雇用は30,000人以上となっている。
HAMは2004年4月にオハイオ州での四輪車生産累計1,000万台を達成しており、同社は1979年9月の二輪車の生産開始以来、2004年9月に25周年を迎える。
ホンダ・オブ・アメリカ・マニュファクチュアリング メアリズビル四輪車生産工場の概要
生産開始
1982年11月
工場面積
360万平方フィート
生産能力
44万台/年
生産機種
アコードセダン、アコードクーペ、アキュラTL
累計投資額
28億ドル
従業員
5,600名