Hondaは、MotoGP参戦マシン「RC211V」※1の先進技術を取り入れ、新開発の600ccエンジンを搭載したスーパースポーツバイク「CBR600RR」を7月4日(金)より発売する。
CBR600RRは、“Innovative Wonder”(イノベーティブワンダー)をコンセプトに、可能な限りの軽量化とマスの集中をめざし、レース専用マシン「RC211V」で培った先進技術とスタイリングを随所に取り入れ開発した。
エンジンは、新開発で軽量・コンパクトな水冷・DOHC・直列4気筒を搭載。また新開発のPGM-DSFI※2(電子制御燃料噴射装置)の採用により、低回転域から高回転域まで高効率燃焼を実現している。
フレームは、世界初の新鋳造方案による中空構造アルミダイキャスト・フレームを採用し、高剛性とコンパクト化を実現。また「RC211V」の先進技術であるユニットプロリンク・サスペンションを市販車として初めて採用し、安定した高い旋回性を実現している。
スタイリングは、薄型二灯ラインビームヘッドライトの採用で実現したスマートなフロントカウルや、リアカウル内側に配したセンターアップ・エキゾーストシステムなど「RC211V」イメージを踏襲。
また、盗難抑止に効果的なH・I・S・S※3やコンパクトで多機能な液晶デジタルメーターなど充実した装備としている。
カラーリングは、スピード感溢れる鮮やかなイタリアンレッドとした。
- ※1二輪レースの世界最高峰であるMotoGP世界選手権に、Hondaが2002年より投入した排気量990cc・V型5気筒エンジン搭載の競技専用マシン。2002年MotoGPシリーズのチャンピオンを獲得。
- ※2Programmed Dual Sequential Fuel Injection System
- ※3Honda Ignition Security System
販売計画台数(国内・年間)
800台
メーカー希望小売価格
890,000円
(地域希望小売価格の一例:沖縄は10,000円高、その他一部地域を除く。)(参考価格。消費税を含まず。)
CBR600RRの主な特長
新開発のPGM-DSFI(電子制御燃料噴射装置)を採用した軽量でコンパクトなエンジン
CBR600F4iのエンジンサイズやレイアウト、素材などを徹底的に見なおし、新たに開発した軽量・コンパクトなエンジンを搭載。卓越したパワーフィールの実現とともにマスの集中化が可能となり、運動性能が飛躍的に向上した。また、新開発のPGM-DSFI(電子制御燃料噴射装置)の採用により、5,500rpm以上の高回転域でスロットルが大きく開けられた場合のみ、ロアインジェクターに加えアッパーインジェクターも作動。混合気の充填効率および、燃焼効率が向上し、走行性能を高めている。
コンパクト化とマスの集中化を図ったフレームと燃料タンク
有機的な構造形状を自由に創ることが可能な、世界初の新鋳造方案による中空構造アルミダイキャスト・フレームの採用により、高剛性と軽量化を実現。また、燃料の増減で重量配分が大きく変化する燃料タンクは、マスの中心に近いシート下に収納。これにより走行時に燃料の増減で生じる重量配分変化が減少し、安定した走行を可能としている。
シートポジションは、ライダーをステアリングヘッドに接近させ、体重がマス中心の真上近くにかかるように設定することで、運動性能を向上させている。
「RC211V」で実証されたユニットプロリンク・サスペンション採用
「RC211V」の足回りで特徴的な先進技術「ユニットプロリンク・サスペンション」を、市販車として初めて採用。ショックユニットがメインフレームにマウントされない画期的な構造により、サスペンションから伝わるメインフレームへの衝撃を減少。またフレーム側にリア・サスペンションを支持する構造体が不要となり、旋廻性能を最適化させる剛性設定を可能にした。この結果、さまざまな路面状況で旋廻性向上と、旋回時の安定性向上に大きく貢献している。
機能性を重視した「RC211V」イメージのスタイリング
空気抵抗の減少を目的として、フロントカウルに新開発の薄型二灯マルチリフレクター方式ラインビームヘッドライトを採用。これにより「RC211V」同様のコンパクトなフロントビューを実現している。 またリアカウル内側に配したセンターアップ・エキゾーストシステムは、フレームの中心に重心を設定することで、安定した走行性能を実現するとともに力強いリアビューを実現している。
使い勝手に配慮した充実した装備とオプション設定
- ・速度などを表示する液晶メーターとアナログ式回転計を一体化したコンビネーションメーターは、視認性に優れた「RC211V」と同デザインのレーシングタイプを採用。
- ・純正キー以外でのエンジン始動を不可能とするとともに、24時間インジケーターランプを点滅させることで盗難抑止に効果的な、H・I・S・Sを標準装備。
- ・(株)セコムの位置情報提供サービス「ココセコム」のユニットや車載型充電器を搭載可能。
- ・振動を感知して鋭い警告音を発するリモコンイモビアラーム機能をオプション設定。
- ・ピリオンシート下のユーティリティスペースに収納可能な専用U字ロックをオプション設定。
主要諸元
通称名 | CBR600RR | |
車名・型式 | ホンダ・BC-PC37 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.010×0.695×1.115 | |
軸距(m) | 1.395 | |
最低地上高(m) | 0.130 | |
シート高(m) | 0.820 | |
車両重量(kg) | 199 | |
乾燥重量(kg) | 171 | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃料消費率(km/L) | 29.0(60km/h定地走行テスト値) | |
最小回転半径(m) | 3.2 | |
エンジン型式・種類 | PC37E・水冷4ストローク DOHC4気筒 | |
総排気量(cm3) | 599 | |
内径×行程(mm) | 67.0×42.5 | |
圧縮比 | 12.0 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 51[69]/11,500 | |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 51[5.2]/7,500 | |
燃料供給装置形式 | 電子制御燃料噴射式(PGM-DSFI) | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火装置形式 | フルトランジスタ式 バッテリー点火 | |
潤滑方式 | 圧送飛沫併用式 | |
燃料タンク容量(L) | 18 | |
クラッチ形式 | 湿式多板コイルスプリング | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変速比 | 1 速 | 2.666 |
2 速 | 1.937 | |
3 速 | 1.611 | |
4 速 | 1.409 | |
5 速 | 1.260 | |
6 速 | 1.166 | |
減速比(1次/2次) | 2.111/2.562 | |
キャスター角(度)/トレール量(mm) | 24°00´/95 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17 M/C(58W) |
後 | 180/55ZR17 M/C(73W) | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ダブルディスク |
後 | 油圧式ディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | スイングアーム式 | |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
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