Hondaは、除雪ユニットをエンジンで駆動しながら同時に発電し、走行をモーター駆動で行なうHonda独創のハイブリッド方式除雪機「スノーラi HS980i」(9馬力)、「スノーラi HS1180i」(11馬力)を7月1日より全国のHonda汎用製品取扱店から発売する。
「スノーラi HS980i/1180i」は、従来、エンジンで駆動していた走行部分をモーター駆動にすることにより、コンピューター制御によるスムーズな走行と、作業負荷に応じた最適速度の自動制御を可能にしている。また、走行を2つのモーターで行なうため、旋回時の複雑な操作が不要となり、経験を要する除雪作業が初心者にも簡単に行なえるモデルとなっている。
さらに、除雪部の高さの変化にかかわらずハンドル高が一定に保たれるハイト機構、後進時に除雪部が自動的に上昇するオーガ自動上昇機構や従来比3分の1の低荷重操作レバーの採用などにより作業者の負荷の大幅な軽減を可能とした。
また、始動時と作業中に故障を知らせる自己診断機能やカバーを外さずにオイルメンテナンスができる構造を採用するなど、視認性やメンテナンス性も大幅に向上している。
エンジンは世界で最も厳しい排出ガス規制である米国環境保護局(EPA)のフェーズ2に対応するHonda e-SPECエンジンを搭載し、環境にも配慮している。
Hondaは、2001年11月に世界初のハイブリッド除雪機「スノーラi HS1390i」(13馬力)を発売しており、今回の2モデルの追加により、ハイブリッド除雪機は3機種のラインアップとなる。
販売計画台数(国内・年間)
3,500台
メーカー希望小売価格
(消費税含まず)
HS980i
JNタイプ
528,000円
HS1180i
JNタイプ
618,000円
Jタイプ
728,000円 ☆写真掲載タイプ
ハイブリッド概念図
「スノーラi HS980i/1180i」の主な特長
簡単作業
- ・除雪部分をエンジン駆動し同時に発電し、走行をモーター駆動で行なうハイブリッド機構の採用により、除雪作業の車速をコンピューターで自動制御。経験を必要とする作業を初心者にも容易にした。
- ・後進時に除雪部が自動的に上昇するオーガ自動上昇機構を採用。
- ・ツインモーター駆動方式と旋回減速機構採用により、スムーズな旋回が可能。
- ・電気式操作系を採用、各種レバーの荷重が従来モデルの約1/3に低減。
- ・走行部と除雪部を分離したフレーム構造により常に作業姿勢を一定とし、作業の負荷を大幅に軽減する新ハイト調節機構の採用。
- ・作業時の操作を簡単にしたわかり易い操作パネル。
- ・クラストップのオーガ上げ高さ(220mm)により、高く積もった雪を分割除去する際に行なう段切り作業を容易にするとともに優れた走破性を実現。
- ・夜間作業に威力を発する40Wの大光量作業灯を標準装備(HS1180i)。
除雪性能
- ・新パターンクローラ採用で、深雪や硬い雪でもスリップしにくい走行を実現。牽引力は従来機に比べ1.5倍に向上。(当社比)
- ・新オーガ形状と除雪部の重量配分の最適化を図り、深雪や硬い雪での作業性を大幅に向上。
メンテナンス性
- ・作業部の駆動系に電磁クラッチおよび2本掛けベルトを採用し、オーガベルトの耐久性を従来機構の2倍以上に向上。
- ・始動時や作業中に故障を自己判断する故障自己診断機能を採用。
環境性能
- ・米国環境保護庁(EPA)のフェーズ2規制に対応する世界最高水準の低排出ガスを実現したHonda e-SPECエンジンを搭載。
安全性能
- ・除雪・走行時に手を放せば自動的に停止する電気式の低荷重レバーを採用。
主要諸元
名称 | スノーラi | |||
機種名 | HS980i | HS1180i | ||
タイプ | JN | JN | J | |
全長×全幅×全高(mm) | 1,650×800×1,340 | |||
装備重量(kg) | 232 | 238 | 245 | |
<エンジン> | 名称 | GX270 | GX340 | |
形式 | 空冷4ストローク単気筒OHV【e-SPEC】 | |||
最大出力[kW(PS)/rpm] | 6.6(9)/3,600 | 8.1(11)/3,600 | ||
総排気量(cm3) | 270 | 337 | ||
使用燃料 | 自動車用無鉛ガソリン | |||
始動方式 | セルフスターター | |||
燃料タンク容量(L) | 6.0 | 6.5 | ||
<除雪部> | 除雪装置形式 | 2ステージ | ||
除雪幅(mm) | 800 | |||
除雪高(mm) | 580 | |||
最大除雪量(ton/h) | 60 | 70 | ||
最大投雪距離(m) | 18 | |||
投雪口方式 | 電動2段シューターガイド | |||
投雪口 回転/上下 角度 | 回転240°/上下110° | |||
オーガクラッチ方式 | 電磁式クラッチブレーキ | |||
作業灯 | 24V-25W | 24V-40W | ||
<走行部> | 走行方式 | 左右独立式電動モーター駆動 | ||
旋回方式 | 回生ブレーキ旋回(旋回減速機構付) | |||
クローラ仕様 | Hondaハイトラクションクローラ | |||
<操作部> | オーガ高さ調整機構 | ○ | ○ | ○ |
オーガ自動上昇機構 | ○ | ○ | ○ | |
電動油圧式オーガローリング機構 | ‐ | ‐ | ○ | |
自動負荷制御機構(iコントロール) | ○ | ○ | ○ | |
シューターコントロール | フルリモコン電動式 | |||
走行・作業操作方式 | 電気式低荷重レバー | |||
変速段数 | 電動2モーター式無段変速 |