本田技研工業(株)は、人気の大型バイク市場への新しい提案として、存在感あるフォルムでスポーティな走りを実現した、水冷1100ccエンジン搭載の大型ネイキッド・ロードスポーツバイク「X11」を、11月5日より発売する。
このX11は、「新世代のスーパーネイキッド」をキーワードに開発されたスポーツバイクで、ネイキッドならではの開放感とスーパースポーツの運動性能を高次元で融合させたモデルである。デザインは闘牛をイメージし、迫力ある燃料タンクやラジエーターカバーなどを装着。水冷1100ccの高性能エンジンや高剛性・軽量アルミフレームによってスポーティな走りを実現すると共に、ホンダ独自の前・後輪連動ブレーキシステムなどの採用により制動時のコントロール性、信頼性を確保。さらに、PGM-FI*(電子制御燃料噴射装置)や、エアインジェクションシステム(二次空気導入装置)などの採用で、新排出ガス規制にも適合している。なお、このモデルは1999年9月より欧州においても順次発売を開始しており、本年開催されたミラノショーならびに第33回東京モーターショーにおいて大変好評を博したモデルである。
*Programmed Fuel Injection
販売計画台数(国内・限定)
1,000台
メーカー希望小売価格
920,000円
(地域希望小売価格の一例:北海道は30,000円高、沖縄は10,000円高。その他一部地域を除く。)
(参考価格。消費税を含まず。)
X11の主な特長
エンジン
欧州や北米市場で好評を得ているCBR1100XXスーパーブラックバードの水冷DOHC4バルブ直列4気筒・1137cc エンジンをベースに、低・中回転域でのトルクを向上させるとともに、トランスミッションを 5 速化する事で、幅広い回転域で加速感が得られるものとしている。また、PGM-FI(電子制御燃料噴射装置)をはじめエアインジェクションシステム(二次空気導入装置)の採用により国内の新排出ガス規制に適合、高い運動性能と環境性能を高次元で両立している。
フレーム・足まわり
CBR1100XXスーパーブラックバードの軽量・高剛性フレームをベースに新開発。高剛性のステアリングヘッドと「目の字」断面のメインパイプを採用し最適な剛性を実現するとともに、スイングアームとの接続は、軽快な乗り心地を実現するために柔軟性を確保しながら強力なパワーに応える独創的なセンターピボット構造としている。フロントサスペンションは、スムーズな作動特性を持つカートリッジタイプのフロントフォークに、十分なダンピング性能を発揮するホンダ・マルチ・アクション・システム(H.M.A.S.)を採用、優れたコントロール性能を実現している。リアサスペンションは、リンク機構を介さないモノショックにH.M.A.S.ダンパーを組み合わせて採用し、軽量・高剛性のアルミ製スイングアームとあいまって優れた路面追従性を実現している。
ブレーキシステム
デュアル・コンバインド・ブレーキ(前・後輪連動ブレーキ)システムを採用。ブレーキレバー(前ブレーキ)のみでも、ブレーキペダル(後ろブレーキ)のみでも、前・後輪の制動力を理想的な配分で作動させ、制動時のコントロール性、信頼性を確保している。
スタイリング
闘牛をイメージした迫力あるものとし、エアマネジメントも兼ね備えたデザインとしている。ラジエーターカバーは、エンジンを効果的に冷却しながら、カバー内にあるルーバーの形状・角度による「スポイラ―」効果とあいまって、高速走行時やコーナリング時の安定感を向上させている。また、メーターケースと一体型のメーターカウルは、快適な高速走行を可能にするため走行風の流れを分散させると共に、その風圧を大幅に軽減した空力特性を実現している。速度計と回転計の文字盤は、昼間はレッドベースにホワイト文字、夜間はオレンジ文字に変化し視認性を確保している。
カラーリング
闘牛のようなプロポーションを強調し、その奥に秘める洗練された運動性能を漂わせるべく黒を基調にシルバーをアクセントとしたカラーリングとしている。
車体色:ミュートブラックメタリック
主要諸元
通称名 | X11 | |
型式 | BC-SC42 | |
全長(m) | 2.145 | |
全幅(m) | 0.750 | |
全高(m) | 1.115 | |
軸距(m) | 1.510 | |
最低地上高(m) | 0.140 | |
シート高(m) | 0.795 | |
車両重量(kg) | 253 | |
乾燥重量(kg) | 221 | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃料消費率(km/L) | 22.0(60km/h 定地走行テスト値) | |
最小回転半径(m) | 3.2 | |
エンジン型式 | SC42E | |
エンジン種類 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ4気筒 | |
総排気量(cm3) | 1,137 | |
内径×行程(mm) | 79.0×58.0 | |
圧縮比 | 11.0 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 74[100]/8,500 | |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 98[10.0]/6,500 | |
燃料供給装置型式 | 電子制御燃料噴射式(PGM-FI) | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火装置方式 | フルトランジスタ式バッテリー点火 | |
潤滑方式 | 圧送飛沫併用式 | |
燃料タンク容量(L) | 22 | |
クラッチ形式 | 湿式多板コイルスプリング | |
変速機形式 | 常時噛合式5段リターン | |
変速比 | 1 速 | 2.769 |
2 速 | 1.937 | |
3 速 | 1.555 | |
4 速 | 1.315 | |
5 速 | 1.166 | |
減速比(1次/2次) | 1.571/2.470 | |
キャスター角(度) | 25°30´ | |
トレール量(mm) | 102 | |
タイヤ | 前 | 120/70ZR17(58W) |
後 | 180/55ZR17(73W) | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ダブルディスク(Dual Combined Brake System) |
後 | 油圧式ディスク(Dual Combined Brake System) | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | スイングアーム式 | |
フレーム形式 | バックボーン |