本田技研工業(株)は、従来型の自転車に装着可能な軽量・コンパクトで低価格の 電動アシストユニットと、リースを前提とした 共用型バッテリー及び満充電のバッテリーと即時交換できる バッテリー交換スタンドを開発した。
これらのシステムは、電動アシスト自転車の利便性を飛躍的に高め、さらなる普及拡大を目的に開発したもので、今後、商品化やバッテリー交換スタンドの社会システム化について、さらに多方面の意見を取り入れながら研究開発を進めていく。
これら三つのアイテムをシステム化させた主な特長は次のとおり。
- 1.電動アシストユニットを従来型の様々な自転車に装着することで、より身近で低価格の電動アシストサイクルを提供することが可能。
※自転車本体と新開発の電動アシストユニットの合計価格は、従来の電動アシスト自転車の約半額に設定することが可能。 - 2.バッテリー交換スタンドは、共用型バッテリーをリース形態にすることで、個人所有のバッテリーや充電器を不要にし、利用しやすい場所に設置することで、必要なときに満充電のバッテリーと交換することが可能。
- 3.共用型バッテリーは、外郭形状の標準化を図ることで、このシステムを採用した全ての電動アシスト自転車で互換性が生まれ、買い替え時にも継続して使用が可能。
電動アシスト自転車以外にもビデオカメラや携帯パソコンなどの二次電池として、用途の発展性が期待できる。 リース形態にすることで、バッテリーの寿命切れの不安を解消し、完全回収が可能。
この新開発したシステムは、6月5日(土)、6日(日)に代々木公園を会場に開催される「'99低公害車フェア」に参考出品する。
今回新たに開発した三つのアイテムの特長はつぎのとおりである。
1.自転車用電動アシストユニット及びペダルギア一体式トルクセンサー
- ・従来の電動アシスト自転車用ユニットに比べ、約1/2の軽量化(ユニット重量3.7kg)と低価格化を実現。
- ・従来型の自転車に小改造のみで搭載可能な汎用性に優れた構造。
※構造上装着できないタイプがあります。 - ・ユニットを取り外すと、搭載前の自転車に復元できる自由度の高い設計。
- ・バッテリーが切れた状態でも、通常の自転車に近い軽快な走行が可能。
- ・定格出力は220W。
2.バッテリー交換スタンド
- ・簡単な操作方法で、満充電のバッテリーと即時に交換が可能。
- ・プリペイドカードなどによる料金徴収機能を持ち、バッテリーをリース形態とすることで、寿命切れのバッテリーの完全回収が可能。
- ・ユーザーの利便性を配慮し、屋内設置型のコンパクトな設計。
- ・共用型バッテリーを最大29個収納可能。
3.ハンディタイプの共用型バッテリー
- ・外郭形状の標準化を図ることで、電動アシスト自転車以外の二次電池として使用が可能。
- ・1.4kg(ニカド1.9Ah使用時)の軽量でコンパクトな設計。
- ・容量は26.4V、1.9Ah(ニカド使用時)
- ・ニカド、ニッケル水素、リチウム電池に対応可能。