本田技研工業(株)は、全回転域で力強い出力特性と環境性能を両立させた新開発の 「HYPER VTEC ※1 」 エンジンを搭載するとともに、車体を一新し軽快で力強い走り味をさらに高めた 「ホンダ CB400 SUPER FOUR」を 2月23日より発売する。
CB400 SUPER FOURは、’92年4月に発売以来、市街地から郊外のワインディングロードや高速走行まで、幅広い用途で楽しめるロードスポーツバイクとして、累計販売台数76,700台 ※2 を記録するなど高い人気を得ているモデルである。
今回のニューモデルは、「新世代のロードスポーツバイクはどうあるべきか」を徹底追及し、ライダーに感動を与える“操る楽しさ”と“環境性能”の両立を目指し開発したものである。
新開発の「HYPER VTEC」は、吸・排気効率や燃焼効率の向上を目指し、ホンダ独自のバルブ制御システムであるVTEC技術をさらに進化させたもので、カムがリフターを介してバルブを直に押す「直押しタイプ」としては、量産車世界初の機構である。
この高性能なエンジンに、排出ガス浄化システムとして、エキゾーストエアインジェクションシステム(二次空気導入装置)を採用することで、10月より国内で新たに導入される新排出ガス規制に適合させている。
また、新設計のフレームやサスペンションの採用とあいまって、総合性能を一段と向上させている。
CB400 SUPER FOURは、卓越した運動性能と環境性能を両立させたロードスポーツモデルとして幅広いユーザーの期待に応えられるものとしている。
※1 VTEC=Variable Valve Timing&Lift Electronic Control System
※2 '98年12月末時点。(社)全国軽自動車協会連合会調べ。
販売計画台数 (国内・年間)
8,000台
メーカー希望小売価格
単色
609,000円
ストライプパターン
619,000円
(地域希望小売価格の一例:北海道は17,000円高、沖縄は9,000円高、その他一部地域を除く。)
(参考価格。消費税を含まず。)
CB400 SUPER FOURの主な特徴
新開発のHYPER VTECエンジンを搭載
1気筒あたり4個のバルブの作動数を、低中速回転域では2個、6,750回転を超える高速回転域では4個に切り換えるとともに、常に作動する常用側と、休止側バルブそれぞれに、最適なバルブタイミングを与えるカムプロフィールを設定することで、次の効果を得ている。
- ・低中速回転域と高速回転域それぞれで力強い出力特性を実現。
- ・燃料消費率を6.6%向上。(60km/h定地走行テスト値)
(従来モデル:34.7km/L→37.0km/L)
高次元での卓越した運動性能と市街地での軽快な取り回しを両立させた車体
新設計のダブルクレードルフレームは、従来モデルのシャープなハンドリングにさらに磨きをかけるとともに、日常の使い勝手をさらに向上させるために、剛性面、サイズ面において徹底した見直しを図っている。リアフォーク長さやキャスター角の変更などで、ホイールベースを従来のバージョンSタイプに比べ35mm短くするとともに、エンジン搭載位置を10mm低く設定することで、操作性に優れたハンドリングを実現している。
フロントサスペンションは、大型のスーパースポーツモデルCBR900RRに採用し、軽量・高剛性で定評のツーピースタイプのボトムケースを採用。
リアサスペンションは、安定した減衰力と放熱性に優れたリザーバータンク付き分離加圧ダンパーを装備するとともに、スプリングレートを2段階式に変更。
前後のサスペンションのグレードを高めることで、快適な乗り心地と軽快な操縦性を実現している。
前後のタイヤは、従来のバイアスタイヤからワイドラジアルタイヤに一新することで高いグリップ性能と軽量化を図っている。
エンジンはもとより、車体各部の徹底した軽量化によって、乾燥重量は従来モデルに比べ、6kgの大幅な軽量化を実現している。
精悍で躍動感にあふれたスタイリング
スタイリングは従来モデルのもつセクシー&ワイルド感、所有者の心を魅了する感動性能を継承しつつ、さらに躍動感と迫力にあふれるデザインを採用。
カラーリングは、3タイプを設定することで、幅広いユーザーの好みに応えられるものとしている。
・フォースシルバーメタリック(ストライプパターン)
スポーツ性を強調させたカラー
・キャンディフェニックスブルー
軽快かつフレッシュなイメージのカラー
・ブラック
力強く引き締まった精悍なイメージのカラー
休止状態・低中速回転域
油圧を制御するスプールバルブにて油圧をカットしているため、切り換えピンは停止している。切り換えピンホルダーに設けられた穴にバルブステムが潜り込むためカムシャフトが回転してもバルブは作動しない。
作動状態・高速回転域
設定された回転に達するとスプールバルブが開き、油圧が油圧通路内にかかり、切り換えピンがスライドする。 バルブステムは切り換えピン穴に潜り込むことが出来ず、カムシャフトの回転により作動開始する。
主要諸元
通 称 名 | CB 400 SUPER FOUR | |
車 名・型 式 | ホンダ BC-NC39 | |
全長×全幅×全高 | (m) | 2.050×0.725×1.070 |
軸 距 | (m) | 1.415 |
最低地上高 | (m) | 0.130 |
シート高 | (m) | 0.760 |
車両重量 | (kg) | 188 |
乾燥重量 | (kg) | 168 |
乗車定員 | (人) | 2 |
最小回転半径 | (m) | 2.6 |
エンジン型式・種類 | NC23E・水冷4サイクルDOHC4バルブ直列4気筒 | |
総排気量 | (cm 3 ) | 399 |
内径×行程 | (mm) | 55.0×42.0 |
圧縮比 | 11.3 | |
最高出力 | (PS/rpm) | 53/11,000 |
最大トルク | (kgm/rpm) | 3.9/9,500 |
燃料消費率(Km/L)60km/h定地走行テスト値 | 37.0 | |
キャブレター型式 | VP04 | |
始動型式 | セルフ式 | |
点火方式 | フル・トランジスタ式バッテリ点火 | |
潤滑方式 | 圧送飛沫併用式 | |
潤滑油容量 | (L) | 3.8 |
燃料タンク容量 | (L) | 18 |
クラッチ形式 | 湿式多板コイル・スプリング | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変 速 比 | 1速 | 3.307 |
2速 | 2.294 | |
3速 | 1.750 | |
4速 | 1.421 | |
5速 | 1.240 | |
6速 | 1.130 | |
減速比(1次/2次) | 2.171/2.933 | |
キャスター(度)/トレール(mm) | 25°15′/89 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/60 ZR17(55W) |
後 | 160/60 ZR17(69W) | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ダブルディスク |
後 | 油圧式ディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | スイングアーム式 | |
フレーム形式 | ダブルクレードル |