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1995年10月09日 ニュースリリース

乗用車感覚の新型2.0L四輪駆動車「CR-V」を発売

(ホンダ・クリエイティブ・ムーバー第2弾)

 本田技研工業(株)は、セダンの快適性やワゴンの使い勝手に加えて、悪路や不整地での走破性を合わせもつ新コンセプトの乗用車感覚の四輪駆動車「CR-V」を発表、10月12日より 全国のプリモ店とベルノ店から発売する。

 CR-Vは大人5人が快適に移動できる、自由度が高く使い勝手のよい空間づくりにホンダの乗用車づくりの技術を活かし「セダンのもつ爽快な走りや快適な乗り心地」を基本に「ワゴン並のユーティリティ・スペース」、「クロスカントリー4WD車の機動性」、「機能と安心の新デザイン」を主要テーマに開発。
 日常での使い勝手を中心にビジネスからショッピング、レジャーまで季節や時間、道路を問わず乗る人が気軽に気持ちよく使える商品としている。
※クリエイティブ・ムーバー:使う人の生活をより楽しく、豊かに広げていける「生活創造車」をめざしたホンダの新発想のクルマ。

販売計画台数(国内)

合計 3,000台(月間)

希望小売価格(消費税含まず、単位:千円)

  • エンジン/最高出力/最大トルク/:2.0lDOHC16バルブ+PGM-FI/130PS/19.0kgm
  • トランスミッション:電子制御4速オートマチック
  • 駆動方式:リアルタイム4WDデュアルポンプシステム
仕様 東京 名古屋 大阪 福岡 仙台 札幌
標準仕様 1,980 1,973 1,977 1,999 1,996 2,019
B仕様 1,720 1,713 1,717 1,739 1,736 1,759

※下記工場オプションを設定。

  • 1.運転席用&助手席用SRSエアバッグシステムは両席セットで80千円高(標準仕様、B仕様)
  • 2.ABSは98千円高(標準仕様)
  • 3.大型電動ガラス・サンルーフは90千円高(標準仕様)
  • 4.スポーツグリルは40千円高(標準仕様)

具体的な開発テーマと商品特長

セダン同等の快適性能

  • オン/オフロードを問わず軽快でスムーズな走りを実現したCR-V専用4輪ダブルウィッシュボーン・サスペンションを採用。
  • 市街地走行から不整地まで扱いやすく、実用域の低・中速で豊かなトルクを発生する、軽量・コンパクトで低燃費の新開発2.0l DOHC16バルブエンジンを搭載。
  • 充分な防振構造による高い静粛性と大容量エアコン採用による快適性を実現。

ワゴン並のゆとりのユーティリティ・スペース

  • 広いキャビンスペースは、リビング感覚でくつろげ、且つ空間の機能性を高めるために充分な室内高(1,245mm)、室内長(1,765mm)、室内幅(1,460mm)を確保した上で、このカテゴリーとしては、初のフルフラットフロアとセンターウォークスルーを可能にしている。
  • リアシートは室内幅を最大限に使ったフルフラット化など新発想のシートアレンジを実現。

クロカン4WD車の機動性

  • 車両重量、タイヤ径、重心高などを考慮した専用チューニングによる、オフロードや登坂路における頼もしい走破性の実現と、スムーズで滑らかさを与えた、新設計の軽量デュアルポンプシステム採用のリアルタイム4WD。
  • 不整地走行も考慮した、知的4AT、プロスマテック(タイプII)を採用。

機能と安心の新デザイン

  • 大きすぎない、適度なサイズとワイド&ロー設計の、使うシーンを選ばない気軽さと躍動感を備えたエクステリアデザイン。

CR-Vの主な商品内容

エンジン

新開発の2.0lエンジンは、量産車として世界初の4連スリーブブロックを採用、コンパクト化と高効率をハイレベルで達成し、1.6L並のエンジンサイズですぐれた取り回し性を確保するとともに低燃費を実現している。

※10・15モード走行燃料消費率11.2km/L(運輸省審査値)

  • 高トルク特性 
    実用エンジン回転域で最大トルク(19.0kgm/4,200rpm)を発生させるために370mmのポート長をもつロング・インテークマニホールドを採用。 
    低速から発生するスムーズで太いトルクと高速走行時の気持ちよい走行フィールを両立させている。

トランスミッション

  • ローホールド機構付7ポジション電子制御4速オートマチックファジー制御を用いたプロスマテック(タイプII)に、不整地走行も考慮した専用チューニングに加え、ファイナルギアに新開発材である高強度ギヤ材を採用し2.0lの高トルク化への対応もはかった。また、セレクトレバーをコラム式とした。

サスペンション

  • ホンダが乗用車で培ってきた4輪ダブルウィッシュボーン・サスペンションにCR-V専用の入念なチューニングを施した。 
    市街地ではセダンの軽快さと安定感を、不整地では突き上げ感が少なく、接地感のあるスムーズでフラットな走破性を実現。

居住性と空間機能性および各種装備

  • センターウォークスルー
    1,750mmのボディ幅を生かしたワイドな室内幅とフルフラットフロアによるセンターウォークスルーの採用により、大人5人がゆったり快適に移動できる居住空間を実現。
  • シートアレンジ
    リアシートはシートバックを倒し、クッションをチルトアップさせることでホイールハウスの影響を受けずにフルフラットなシートスペースを確保。また2分割のシートバックをたたむとカーゴスペースをより広く活用できる。
  • カーゴスペース
    フロアの下に防水構造のカーゴフロアバケットを設けた二重構造とし、濡れものなどの収納に便利で室内への騒音の侵入も抑えている。
    カーゴスペース容量も374l(VDA法)を確保。さらにリアシートを倒すと668l(VDA法)の大容量を実現。
  • 収納スペース
    運転席の左サイドにトレイと前後4人分のカップホルダーを装備した折りたたみ式のテーブルを標準装備(B仕様を除く)。
    また、インパネまわりの各種ボックス、ポケットをはじめ室内最後部にいたるまで、さまざまな収納スペースを豊富に設置。
  • 高強度インナールーフレール
    後席の乗り降り用と着座姿勢の維持を兼ねたアシストグリップと、荷物の固定機能を合わせもつ高強度インナールーフレールの採用をはじめ、さまざまなフック類を装備。
  • 2WAYテールゲート
    テールゲートは日常の使い勝手を考慮し、上開きのガラスハッチと横開きのロアゲートの2分割構造。
  • テイクアウトテーブル
    カーゴフロアを取り外せるようにし、さらにリッドの剛性部材を脚部と共用させた折りたたみ式テーブルとして使用可能。
    テーブル角にはビニール袋などをかける溝切りを、中央部分にはパラソル設置用の穴を開けるなど、アウトドアで活用しやすいものとしている。
  • アクセサリーソケット
    カーゴルームには120W(12V-10A)まで使用できる便利なソケットを設置。
  • 高性能オートエアコン(B仕様を除く)
    大容量コンデンサや低抵抗ヒーターユニット、大風量ブロア、大型リアヒーターダクトにより、高い冷暖房能力を実現。
    さらに花粉や粉塵などを除去し、室内をいつもクリーンに保つエアクリーンフィルターを標準装備。
  • 高熱線吸収グリーンガラス
    フロントには熱線吸収効果が高いガラスを採用。紫外線をやわらげるだけでなく、夏場の室内温度の急上昇を抑制し、炎天下でのクールダウンも、よりスムーズなものとしている。またメーカーオプションとして、フロントウインドウとフロントドアを除く全ガラスに濃い色のプライバシーガラスを設定(Sパッケージ)。
  • 新ホンダナビゲーションシステム
    GPSと自立航法を併用したハイブリッド航法採用のビルトインタイプ高性能ナビゲーションをメーカーオプション設定(B仕様を除く)。
    このシステムは、ジャイロセンサーによる自立航法およびGPS(衛星航法)を併用したハイブリッド航法とマップマッチング技術で常に現在位置を高精度に表示。
    ○    リア席からも操作可能なリモコン方式を採用
    ○    CDをはじめとするオーディオ兼用システム
    ○    CD-ROMの入れ換えも簡単なフロントローディングタイプ などクルマの新しい楽しみ方を提案するエンターテイメントシステムである。
    【高剛性モノコックボディ】
    新設計の高剛性フレームをベースにクロスメンバーで効果的に結合するなど、剛性を高めながらセンタートンネルのない広くて快適なフルフラットフロアとセンターウォークスルーを可能とすると共に、「静粛性」と「オフロードでの頼もしい走り」を実現している。
    【乗り心地向上】
    低圧ガスを封入したHPV(ホンダ・プログレッシブ・バルブ)ダンパーやエネルギー吸収効率 にすぐれた高密度バンプストップラバーの採用と、ロングホイールストローク、低バネレート設 定により不整地でのショックを吸収し乗り心地と走破性を高めている。

4WD

  • 新デュアルポンプシステムの採用 
    軽量・コンパクトで定評のホンダ独自のデュアルポンプシステムをさらに進化。吸入油路径、ストレーナー面積の拡大、さらに多板クラッチや潤滑油量の増量などにより油圧応答性の向上や後輪への伝達トルク容量を上げている。また新設計トランスファーの採用で一層の軽量・コンパクト化を実現。

エクステリア

街から山まで広い守備範囲をもち、タフで、軽快で、使いやすいというトレッキングシューズ  のような機能性を具現化。

  • ジャストなサイズ
    街中でも取り回しがよい適度なサイズとし、全高を低くすることで二段式駐車場が利用でき、キャリアへの荷物の積み降ろしも容易にした。さらに1,535mmというワイドなトレッドが四輪駆動車としての安定感と安心感を印象づけている。
  • マルチリフレクターヘッドライト
    ヘッドライト、ポジションランプ、ターンランプをスタイリッシュに一体化した明るい光量の大型ヘッドライト。
  • ハイマウント・リアコンビネーションランプ
    リアターンランプ、テール/ストップランプ、リフレックスリフレクター、バックアップランプを効率よく一体化し、リヤピラーにレイアウトした。ハイマウントにすることで、スペアタイヤによる死角を少なくし、泥はねなどによる被視認性低下も防止。
  • 塗装レスバンパー&プロテクター
    フロントバンパーから前後のホイールアーチプロテクター、サイドシルガーニッシュ、リアバンパーまでのボディ下部とサイドドアプロテクターを塗装レスの樹脂で成型。石はねなどチッピングに対応すると同時にリサイクル性も向上。

安全装備

  • SRSエアバッグ
    運転席用&助手席用SRSエアバッグシステム(メーカーオプション)
  • ABS
    3チャンネル・デジタル制御ABS(4輪アンチロックブレーキシステム)(メーカーオプション、B仕様を除く)
  • 外気温度表示
    外気が3℃以下になると約10秒間点滅する外気温度表示機能付きデジタル時計。

環境への配慮

  • 低燃費をめざした大幅な軽量化
    エンジンは4連スリーブブロックの採用などによる徹底した軽量・コンパクト化を実施。さらにデュアルポンプシステムや高剛性モノコックボディの採用など、4WDと4ATの組み合わせでありながらもすぐれた低燃費を実現。
  • リサイクル化を推進
    スプラッシュシールドやフューエルパイプカバーに市場で不要になったバンパーなどの樹脂部品を再利用。
    バンパー、サイドシルガーニッシュ、ホイールアーチプロテクターなどはリサイクル性を高めた無塗装の樹脂を使用。
  • ノンアスベスト化
    ブレーキ、クラッチの摩擦材にはノンアスベスト材を採用。
  • ノンフロン化
    エアコン用冷媒にはHFC134a(R134a)を使用するとともに、製造工程においても特定フロンを全廃するなどノンフロン化を推進。