本田技研工業(株)は、高度な最新技術と軽量素材を多用したハイグレードなスーパースポーツバイク「ホンダ RVF/RC45」を’95シーズンに向けて8月22日から10月15日まで予約を受付け、受注分を期間限定生産し’94年12月10日より発売する。

　このRVF/RC45をベースとしたレース・マシンは、'94年世界耐久選手権シリーズ第3戦「“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース」で優勝すると同時に、上位10台中5台を占めており、さらに全日本ロードレース選手権シリーズの第4戦～6戦のスーパーバイク・クラスで3連勝するなど改造範囲の少ないスーパーバイク・レギュレーションのレースでベース車両のもつ高い潜在性能を実証している。

　エンジンは、水冷・4サイクル・DOHC・4バルブ・V型4気筒・749ccで、ホンダ独自のカムギアトレーンを採用することによって、高剛性化とフリクションロスの低減を実現している。 また、吸気系は、水温、アクセル開度、エンジン回転数など合計7ヶ所のセンサーからの情報を瞬時に演算処理し、マップ・コントロールによって最適な燃料吐出量を決定する電子制御の燃料噴射装置(PGMFI)を採用。大口径の4連ボアのスロットルボディや、点火時期を最適にコントロールするPGMイグニションを組み合わせて採用することによって走行環境の変化に応じて低回転域から高回転域まで力強く俊敏なレスポンス性を実現している。

　フレームは、ホンダ独自の薄型のアルミ・ツインチューブのダイヤモンド形式とし、最適なフレーム剛性をもたせると同時に、軽量化をも両立させるために、ヘッドパイプ廻りやピボット部にアルミ鋳造パーツを採用し、フレームのねじれや、たわみの均一化を図りながら剛性感のある操縦性を実現させている。

　足廻りは、フロントに直径41mmインナーチューブを持つ倒立式フォークを採用。また、リアには片持ち式スイングアーム(プロアーム)を採用するとともに、前・後とも軽量アルミ・ホイールに、優れたグリップ性能をもつ幅広のラジアルタイヤを組み合わせて装備することによって、バネ下重量の低減を図りながら、しっかりとした剛性感の中にもしなやかさをあわせもつ優れた操縦フィーリングを実現している。 フロントブレーキは異径4ポット対向ピストン・キャリパーと耐摩耗性に優れた焼結パッドに大径(310mm)フローティング・ディスクをダブルで、リアには、2ポット・ピンスライドタイプのキャリパーに焼結パッドを組み合わせて採用するなど、高い制動効力を発揮させている。

　外観は、V型4気筒エンジンのスリムでコンパクトな特徴を活かし、空気抵抗を極力抑えながら各部に徹底したエアマネジメントを施している。 また、燃料タンクは18Lの容量をもつ軽量なアルミ製を採用するとともに、ライダーの体重移動や挙動に対しても、操縦しやすい形状としている。 さらに、スピードメーターは、高精度で軽量・コンパクトなアナログ式の電気式スピードメーターに、デジタル水温計を組み合わせて装備し、ライダーがマシンの状態を瞬時に把握できるものとしている。

予約受注による期間限定生産台数

2,000,000円