本田技研工業（株）は、Ｖ型４気筒・７５０ｃｃエンジンのもつ力強く余裕のある出力特性を活かし、市街地から高速道路、さらに郊外のワインディングロードの走行まで力強い走り味が楽しめ、しかもアメリカンスタイル特有のロング＆ローの個性的なフォルムをもつロードスポーツバイク「ホンダマグナ」を７月７日より発売する。

　このマグナは、'９３年４月より欧米で発売し、堂々としたプロポーションを活かし、ゆとりあるライディングポジションで乗車でき、さらの各部の凝った作り込みなど本格的なアメリカンモデルとして大変好評を得ており、国内では'８２年にＶＦ７５０マグナ、さらに'８７年のＶ４５マグナの発売を経て、今回で３代目となるモデルである。

１，０００台

８３９，０００円

　エンジンは、水冷・４サイクル・ＤＯＨＣ・Ｖ型４気筒・７４８ｃｃを搭載し、キャブレターにはレスポンス性に優れたＶＰ（バキューム・ピストン）型を採用し、特に日常使用する機会の多い低・中回転域で力強い出力特性とするとともに、高速道路などでの走行に必要な高回転域でも扱い易く爽快な走り味を実現している。また、バルブ駆動はサイレントカムチェーン方式とし、自動調整カムチェーンテンショナーを組み合わせて採用することによって、静粛性とメンテナンス性せ両立させている。さらに、シリンダー側面部分に冷却フィンを設けるとともに、シリンダー ヘッドや左右のクランクケースカバーなどにクロームメッキを施し、左右に２本づつ配したスラッシュカットのマフラーとあいまって力強く高質感溢れるものとしている。 

　フレームは、シンプルな構成で優れた剛性バランスをもつ丸型断面鋼管のダブルクレードル式を採用。フロントサスペンションは、直径４１ｍｍの大径インナーチューブを採用したテレスコピック式とするとともに、リアには、５段階のプリロード調整機構付きサスペンションに角型断面のスイングアームを組み合わせて装備している。ブレーキは、フロントに制動フィーリングに優れた大径３１５ｍｍの油圧式シングルディスクを、リアにはコントロール性に優れたリーディングトレーリング式のドラムブレーキを採用し、幅広の前・後チューブレスタイヤ（前：１２０／８０－１７　６１Ｖ、後：１５０／８０－１５Ｍ／Ｃ　７０Ｖ）に、バネ下重量を軽減する軽量の５本スポーク・アルミホイールを組み合わせて採用している。これらに加え、ロング＆ロー（ホイールベース：１，６６０ｍｍ／シート高：７１０ｍｍ）の車体とあいまって、ゆったりとした快適な乗り心地と優れた走行性能を両立させている。 

　外観は、アメリカンバイク伝統の普遍的なスタイルを継承しながら、都会的で洗練された流麗な デザインを基調に、Ｖ４エンジンの持つ迫力を表現したエンジンに、なめらかな曲線と面で構成したティアドロップ（涙滴）型のボリューム感のある容量１３ｌの燃料タンクや、ふくらみ感のあるサイドカバー、ゆったりとした幅広のハンドル形状や、馬具の鞍を行彿させるシート形状など、クロームメッキを施した各部の部品とあいまって、力強くダイナミックで美しいフォルムとしている。