本田技研工業（株）は、新開発の高性能3.2L V型6気筒エンジンを縦置きに搭載し、上質な走りと優れた運動性能を高い次元で両立させ、さらに安全性能を一段と向上させるなどフルモデルチェンジした「レジェンド」を10月25日より全国のクリオ店から発売する。

　新レジェンドは、90年代の車に要求される交通安全、環境保全、省資源といった問題に対応して、高効率・高品位技術を徹底追求し、新エンジンの搭載と軽量高剛性ボディ、新開発の4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンションなどによって高い経済性と運動性能の両立を実現すると同時に、運転席用SRSエアバッグ、日本車初のシートベルト・プリテンショナー、アンチロックブレーキシステム（A.L.B）の標準装備、日本車初の助手席用SRSエアバッグシステム（装着車設定）、トラクションコントロールシステム（TCS）(タイプα標準装備)を採用するなど、安全性能も世界トップレベルを目指している。
　さらに、高度情報化社会にふさわしく、地図検索システム、各種情報、TV／ラジオ、電話機能を付加したホンダ独自の完全自立式慣性航法の、ナビゲーションシステム装着車も設定している。

2，500台

　新開発の90°V型6気筒3.2Lエンジンは、最高出力215ps／5,500rpm、最大トルク30.5kgm／4,500rps（いずれもネット値※）の高出力、高トルクを発揮。
　2段共鳴吸気システムの採用により低中速域でのファインチューニングを行うと同時に、低回転から高回転域まで谷間のない特性を実現している。
　また、エンジンレイアウトをFFミッドシップ縦置きとすることで理想的な前後重量配分が得られ、FFの特性である直進安定性、横風に対する安定性にくわえて、優れたハンドリングと制動効率、回転半径の減少をもたらしている。

※「ネット」とはエンジンを車両に搭載した状態とほぼ同条件で測定したものである。

　新設計7ポジション4速電子制御オートマチックは、大容量トルクコンバーターと高トルクエンジンの組み合わせによって、ドライバーの意志に一段とリニアに応答する高品位なオートマチックとなっている。
　同時に、キックダウンスイッチの新設で加速時の不用なソフトダウンを防ぐなどこのクラスにふさわしいなめらかな走りをもたらしている。

　サスペンションは充分なストロークをとり、一段と乗り心地を高めた新開発4輪ダブルウイッシュボーンサスペンションを採用。
　フロントは、ボディのサスペンション取付部にアルミ鋳造サブフレームを採用することで大幅な軽量化を実現。あわせて振動の低減のためのマウントラバーを使用しながら横剛性を高めトー変化の極少化を両立させている。
　縦置きエンジンのメリットにくわえ、L字型ロアアームの採用と、最大屈曲角度50°の新開発ドライブシャフトでタイヤ切れ角を大幅にアップ、最小回転半径5.3mと取り回し性を向上させている。
　リヤは、アッパーアーム、ロアアームをホイール径内に配したインホイールタイプとし、ハブキャリアを小型化することでバネ下重量を軽減、すぐれた乗り心地を得ている。
　足回り取付構造の改良にくわえて、フロアにハニカム材を使用するなど上質な乗り心地をもたらすNVH（ノイズ、バイブレーション、ハーシュネス）低減対策を図っている。

　新レジェンドでは、日本はもとより欧米諸国の安全基準を全てクリアするだけでなく、ホンダ独自の安全要件をくわえた世界同一規格のボディ構造とし、安全装備にも一層の信頼性を追求している。
　視界の広さ、操作のし易さ、快適性などの基本性能の追求はもとより、一次安全のためのA.L.B.、TCSを装備。
　二次安全面では、高剛性新骨格ボディやパイプ式ドアビームを採用し、極めて高い衝撃吸収性能を実現。衝突時の乗員保護については、左右前席シートベルト・プリテンショナー、運転席用SRSエアバッグを標準装備。さらに助手席用SRSエアバッグシステムの装着車を設定。
　くわえてドアロックの強化やハイマウントストップランプの採用、難燃性素材を使用したインテリアなど数々の安全面への配慮を施している。

　デザインは低重心、ワイドスタンスを基本に存在感のある高質なスタイリングとしている。
　全長4,940mm、全高1,405mm、全幅1,810mmのグローバルサイズのボディで、FFミッドシップがもたらす2,910mmの超ロングホイールベースとフロント・ショートオーバーハング、前後を大きく絞り込ませたグラマラスでソリッド感あふれるボディ。低いノーズからテールエンド、キャビンまわりまで、すき間や段差を極少化するなど徹底したフラッシュサーフエス化を実施、風切り音を抑えると同時に、豊かで流麗なボディラインを生み出している。

　新レジェンドは、ドライバーズカーにふさわしい走り、スポーティなイメージと高級車としての落ちつきのある空間の調和をインテリアに求め、室内を機能ゾーンとソフトフィットゾーンの2つに分けたデュアルフェイズスタイルでまとめ、さらに安全機能の充実と、安心感のあるデザインをも実現している。
　パーソナル感をもたせた前席と、広々とした後席は低トンネルや余裕のある室内幅と相まって居住性豊かな空間を創り上げている。
　また、芸術品ともいえる三次曲面形成のウォールナットをフロントコンソールパネルなどに使用することで室内を深いやすらぎと高級感で満たし、装備面でも乗る人にやさしく、豊潤なインテリアとしている。

　ドライバーに現在位置を正確に伝えることで、夜間や地理に不案内な状況下での不安感やストレスを除くとともに目的地までのルートや移動時間の効率を向上させ同時に数々の情報検索機能を持っているホンダ・ナビゲーションシステム装着車を設定。（タイプα）

(1) 参照したいエリアの地図を呼び出せる地図検索機能
(2) 目的地およびその経由地を2点まで設定可能な経路設定機能
(3) あらかじめ自宅や目的地を登録しておくことで、方向と距離が表示される目的地設定と自宅設定機能
(4) 任意地点を最大20ヵ所まで設定可能なマーク機能

　ゴルフ場などのレジャー施設、観光名所、交通施設、文化施設、ホテル、ホンダクリオ店の6分野に分類されたメインメニューから選択し、名称、所在地、ワンポイント解説、対象付近の地図表示、と電話番号を表示。
　また、ハンドフリーテレホンとセットすることで、画面ワンタッチによる通話も可能。

　いずれも走行地域で、電波の強い順に6局を表示、画面上でワンタッチ選局が可能。（テレビは停車中のみ受信可。走行中は音声のみ）

　ハンドフリーテレホンとセットする事で受話器を持たずに、ステアリングコラムのボタン操作で、あらかじめメモリーされた20ヵ所までワンタッチで通話が可能。

＜主要装備の装着は表の◎印の組合せのみとなります。＞　 消費税含まず　単位千円