本田技研工業（株）は、高性能・水冷2サイクルエンジンを搭載したモトクロス競技専用車「ホンダCR250R／125R／80R」のエンジン出力、及び足廻り特性などを一段と向上させ、9月19日より発売する。

　このCRシリーズは、日本はもとより世界各地で行われているモトクロス競技において実証された各種新技術により開発された競技専用車である。
　このCR250Rに搭載のエンジンは、回転数に応じて排気タイミングを変化させ、優れた充填効率によって力強い燃焼が得られるホンダ独自のH・P・P（ホンダパワーポート）の作動特性の変更や、リードバルブを追従性の良い樹脂性四葉に変更、また、CR125Rは、吸・排気ポート形状の見直しや、クランク慣性質量の改良にくわえ、ATAC機構の作動回転数を8，500rpm→7，500rpmとすることなどにより、極低回転域から高回転域に至るまでスムーズで力強い出力を発揮する。
　さらに、CR80Rには、ニッケルとシリコンカーバイドをシリンダー内壁にコーティングした好評のNSシリンダーを採用、吸・排気タイミングの変更や、リードバルブボディを大きくするなど、高出力化（23．5PS→25PS）を計りながら入門車としての取り扱い易さをも向上させている。

　また、足廻りについては、安定した減衰力特性が得られ好評を得ているカートリッジ型フロントサスペンションを装着（CR250R／125R）、CR80Rのフロントサスペンションも大径化（33mm→35mm）と同時に、ロングストローク化（260mm→275mm）を図り、ホンダ独自のプロリンク・リアサスペンションとあいまって、優れた路面追従性を生み出している。
　その他、（※）ケブラー素材を採用した、高剛性のブレーキホース、耐摩耗性の高いドリブンスプロケットの採用（CR250R／125R）や、ライディングの自由度を拡げるフューエルタンクの形状変更、及びオーバータンクシートの採用などにより、不整地での走破性を一段と向上させている。
　これらにより、CRシリーズは、競技用車輌としての総合性能を一段と高め、より多くのモトクロス愛好者の要望に応えられるものとなっている。
　（※）「ケブラー」は米国・デュポン社の登録商標です。

CRシリーズ合計　2，500台

CR250R　469，000円
CR125R　389，000円
CR80R　230，000円

（北海道・沖縄及び一部離島を除く。）