本田技研工業(株)は、世界耐久選手権シリーズで、1985~6年度の2年連続チャンピオンを獲得したレースマシン「ホンダ・RVF750」の高度な技術をもとに開発し、チタン合金などの高価な軽量素材を多用したハイグレードなスーパースポーツバイク「ホンダ・VFR750R」を、8月31日より発売する。
このVFR750Rは、従来の大型バイクとは異った、斬新で個性的な、しかも趣味性の高いものとなっている。
エンジンは、新設計の水冷・4サイクル・DOHC・4バルブ・V型4気筒で、チタン合金製のコンロッドや、クロームモリブデン浸炭鋼製のカムシャフトを採用。また、吸排気系や燃焼室形状、さらにクラッチやミッションなどの駆動系にいたるまで、レースで得た技術を幅広く活かしている。
フレームは、極太の異形5角形断面材を使用した、ホンダ独自のアルミ・ツインチューブ・バックボーンフレームを採用。また、アルミ製燃料タンクを装備し、フェアリングも繊維強化プラスチック(FRP)製とするなど軽量化をはかっており、外装の4色塗装とあいまって、軽快ななかにも、力強い仕上がりとなっている。
販売計画台数(国内・年間)
1,000台
全国標準現金価格
1,480,000円
(北海道・沖縄および一部離島を除く)
その他の主な特徴
エンジン関係
- ・上下二連式の大容量ラジエーターは、形状を弓形に湾曲させ、空気流入量を増し、冷却効率を高めている。
- ・ピストンの軽量化と、ピストンリングを2本とすることによる摺動抵抗の減少をはかると同時に、11対1の高圧縮比を実現、高い燃焼効率を得ている。
- ・ホンダ独自のカムギアトレーンは、コンパクトで精度の高い構造とし、高回転時におけるカムシャフトへの動力伝達効率を高めている。
フレーム・足廻り関係
- ・フレームはシートレール部をコンパクトにした上、別体式とし、軽量化と整備性の向上を実現。
- ・直径43mmの大径フロントフォーク、片持ち式リアフォーク(プロアーム)を採用、高剛性とすぐれた整備性を実現。
- ・ブレーキは、フロントに大径(310mm)のフローティング(浮動式)・ダブル・ディスクを採用。リア・ディスクブレーキは、リンク機構を介したトルクロッドにより、ブレーキ・キャリパーをフローティング式とするなど、よりグレードの高い装備としている。
主要諸元
型式 | RC30 | |
全長(m) | 2.045 | |
全幅(m) | 0.700 | |
全高(m) | 1.100 | |
軸距(m) | 1.410 | |
最低地上高(m) | 0.130 | |
シート高(m) | 0.785 | |
車両重量(kg) | 201 | |
乾燥重量(kg) | 180 | |
乗車定員(人) | 1 | |
燃費(km/L) | 32.2(60km/h定地走行テスト値) | |
最小回転半径(m) | 3.3 | |
エンジン型式 | RC07E(水冷4サイクルDOHC4バルブV型4気筒カムギアトレーン) | |
総排気量(cm3) | 748 | |
内径×行程(mm) | 70.0×48.6 | |
圧縮比 | 11.0 | |
最高出力(PS/rpm) | 77/9,500 | |
最大トルク (kg-m/rpm) |
7.1/7,000 | |
始動方式 | セルフ | |
キャブレター型式 | VDHO | |
点火方式 | CDI式バッテリー点火 | |
潤滑方式 | 圧送飛沫併用式 | |
潤滑油容量(L) | 3.8 | |
燃料タンク容量(L) | 18 | |
クラッチ形式 | 湿式多板ダイヤフラムスプリング | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変速比 | 1速 | 2.400 |
2速 | 1.941 | |
3速 | 1.631 | |
4速 | 1.434 | |
5速 | 1.291 | |
6速 | 1.192 | |
減速比(1次/2次) | 1.939/2.500 | |
キャスター(度) | 24°50′ | |
トレール(mm) | 91 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70-17-58H(バイアス) |
後 | 170/60R18 73H(ラジアル) | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ダブルディスク(フローティングディスクプレート) |
後 | 油圧式ディスク(フローティングキャリバー) | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック |
後 | スイング・アーム(プロアーム) | |
フレーム形式 | バックボーン(ツインチューブ) |
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