本田技研工業(株)は、水田や畑作の耕うんから各種管理作業など、農作業の省力化に最適な汎用性の高いスーパーティラー「ホンダF800」、耕うん機「ホンダF850」「ホンダF950」の3機種、7タイプを10月13日より発売する。
この3機種の発売で、ホンダ耕うん機Fシリーズは重量わずか26kg、1.6馬力のF20から10馬力のF950まで8機種と一段と充実、農作業の省力化に応えるものとなった。
また、3機種のエンジンには、取扱い性、始動性、耐久性にすぐれた高出力エンジンとして先に発売、好評を得ているホンダG300、G400を採用した。
なお、販売計画は3機種合計で年間2万台(うち国内向け1.3万台)を予定している。
全国標準現金価格は(北海道・離島は15千円高、ロータリー付18千円高)
F800 215千円
F850-Aタイプ 237千円、ロータリー付ARタイプ 200千円
F850-Bタイプ 240千円、ロータリー付BRタイプ 303千円
F950-Cタイプ 265千円、ロータリー付CRタイプ 328千円である。
各機種の概要は次の通り
- ・F950は、最高出力10馬力の強力なG400を搭載。機動性にすぐれ、しかもこのクラスで重量わずか179kg(本機とロータリー)と軽量で取り回しが容易な強力ガソリンエンジン耕うん機。湿田や重粘土水田のロータリー耕うん、ジャガイモなどの掘取り、溝掘りなど幅広い重負荷農作業用。
- ・F850は、昭和33年発売以来、実用性の高さで好評を得ているF80に代る機種として開発。最大出力7馬力のG300を搭載操作のしやすいループハンドルの採用で、耕うんから運搬作業までの汎用性の高い兼用ティラー。
- ・F800は、F850と同じ力強いG300エンジンを搭載。ハンドル反転機構を採用し、タバコを中心とした蔬菜栽培の管理作業に最適な、強力大型管理作業機。
なお、F850には動力取出し軸(PTO軸)の他に車速に応じた回転数が得られる動力取出し軸(グランドPTO軸)を装備したBタイプを、またF850、F950には、ロータリーを標準装備したRタイプなど豊富なバリエイションを用意した。
3機種の主な特長
- ・始動性、耐久性にすぐれたパワフルなガソリンエンジン
メンテナンスがらくで、雨や埃りなど過酷な農作業で安定した性能を発揮するCDI(電子点火装置)方式。しかもデコンプカム、大型リコイルスターターの採用で始動性がよく、長期間保管後の再始動も容易なパワフルで強力な4サイクルエンジン。 - ・幅広い作業用途適応
主クラッチを兼ねたダブルテンション機構の採用で、変速は前進6段・後進2段と多段切換式。各種アタッチメントの取付けが容易なように本機の前後にヒッチ付き。トレーラー、ロータリー、施肥、除雪など幅広い作業ができる。 - ・扱いやすいハンドルと手元に集中した操作装置
ループ式ハンドル(F800除く)やドッグ式サイドクラッチの採用で、狭い場所での作業や反転、トレーラー走行が容易。
ハンドルの手元で操作できる駐車ブレーキ、リモコンスタンドやチェンジガイドプレートを採用するなど、操作のしやすい設計とした。 - ・機能的で安全性に配慮したデザイン
水田代掻作業などで泥水や埃りの侵入を防ぐダストカバー(F800はオプション)。回転部、発熱部などはプロテクターでカバーするなど安全性にも充分配慮した。
主要諸元
本機
F950 | F850 | F800 | |
全長(mm) | 1,870 | 1,780 | |
全幅(mm) | 770 | ||
全高(mm) | 1,155 | 1,170 | |
乾燥重量(kg) | 125 | 120 | 105 |
搭載エンジン | 強制空冷4サイクルG400 | 強制空冷4サイクルG300 | |
点火方式 | CDI方式:ポイントレス | ||
排気量(cm3) | 406 | 272 | |
最大出力(PS/rpm) | 10/1800 | 7/2000 | |
主クラッチ形式 | ダブルテンション | ||
変速 | 前進6段 後進2段 | ||
PTO回転(rpm) | 低速953 高速1,518 | 低速900 高速1,513 | |
燃料タンク容量(L) | 4.3(レベル付) | ||
タイヤサイズ | 4.00-12-2PR | 4.00-9-2PR |
ロータリー
名称 | R850(F850、F950に適用) |
耕幅 | 600mm(延長付) |
爪回転径 | 400mm |
重量 | 54kg |
お客様からのお問い合わせは、 「お客様相談センター 0120-112010(いいふれあいを)」へお願い致します。