本田技研工業（株）では、このたび、高出力で、用途の広い、農作業管理機（ティラー）《ホンダ F400》を新発売いたします。
ホンダ スーパー管理機 F400
当社は、昭和41年秋に携帯ティラー<F25>で小型ティラー市場になかま入りして以来、＜F28＞＜F42＞＜F50＞＜F80＞を発売。さらに、昨年1月には小型で超軽量な＜F20＞を加え、これらの5機種で市場をリードしてきております。
新発売の《F400》は、耕起から収穫に至る農作業の幅の広がりに対応するため、従来の《F28》が持つ、軽量で扱いやすいという特徴をそのままに、出力を上げ、動力取り出し軸（P.T.O.）を装備するなど、用途を拡大した管理機（ティラー）です。
発売日
昭和51年4月2日
標準小売価格
98,000円（北海道、離島は10,000円高）
生産計画
月産 3,500台（輸出を含む）
主な特徴
- 1)軽量でコンパクトなサイズ
3.5馬力のG35エンジン（昨年11月発売）を搭載。このクラスでは最も軽く、バランスも良いため、狭いうね間作業や傾斜地での作業も容易です。 - 2)広範囲な作業用途
前進6段、後進3段の多段変速機構を採用。動力取り出し軸（P.T.O.）も装備し、ロータリー作業を始め、車軸作業(耕起や砕土など)、草刈作業など幅広い農作業に適しています。 - 3)ワンタッチで可能なハンドルの上下、スイング調節
作業者の身長に合わせ、6段階にハンドル高を調節でき、作業が快適に行なえます。さらに作業の種類に合わせ、左右スイング、前後反転など、用途に合わせた調節も可能です。 - 4)信頼性が高く始動の容易なエンジン
粘り強い安定した出力を発揮するG35エンジンは、振動も少なく楽に作業が行なえます。また、特殊カム機構（デコンプ・カム）を採用しているため、始動時のコンプレッション（圧縮）が低く、女性でも手軽に始動できる軽いスターターです。また、点火プラグの火花性能も強力で始動がスムーズです。 - 5)防泥水カバーを標準装備
ネギの土盛り作業や水田の代かき作業などでもエンジン部に土や泥水が入らず、耐久性を高めています。 - 6)取り扱い性や安全への配慮
通常の前進ギアが、ハンドル反転時には後退ギアとなります。そのため、ハンドル反転時に前進ギアの高速側へシフトできないよう、操作ミスを防ぐバックスピード・リミッターをチェンジ機構に装備しました。さらに、回転部や発熱部などをプロテクターでカバーしたこととあいまって、安全性の高い管理機です。
F400 主要諸元
| 原動機 | |
| 型式 | G35F（強制空冷4サイクルSV) |
| 排気量 | 144cc |
| 最高出力 | 3.5PS/4,000rpm |
| 始動方式 | リコイル・スターター |
| 本機 | |
| 全長 | 1,390mm |
| 全幅 | 590mm |
| 全高 | 900mm |
| 乾燥重量 | 45kg |
| クラッチ方式 | ベルト・テンション式 |
| 変速段数 | 前進 6段 後進 3段 （ベルト掛替、ブーリー交換含む） |
| タイヤ・サイズ | 3.50-5 |
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