Monkey Stories
約30年にわたり同じスタイリングで
愛されたロングセラーモンキー

1978年、モンキーZ50Jをモデルチェンジし、ティアドロップ(涙滴)デザインの燃料タンクに大型のシートを装備したモンキーを発売しました。
ひとつ前のモデルである1974年発売のモンキーZ50Jは燃料タンク容量を2.5リットルから4リットルに大幅拡大しましたが、本モデルはさらに5リットルに拡大。座り心地の良い大型シートの導入や、自動遠心クラッチを3速から4速にすることで、ツーリングでの使い勝手を向上させました。
ちなみに、同時に発売されたのがモンキーをベースに大容量の燃料タンクなどを装備したレジャーバイクのゴリラでした。
1985年には、スタイリングはそのままに新型エンジンを搭載し、最高出力を2.6PSから3.1PSに向上したモデルにアップデートしました。変速機構はこれまで長く採用してきた自動遠心クラッチからマニュアルトランスミッションに変更しました。

モンキーは、コンパクトなサイズとその可愛らしいスタイリングから、多くのユーザーが趣味の乗り物として所有するようになりました。このような背景から、新モデルが発売される2006年までの約30年間、趣味性が高いスペシャルモデルがつぎつぎと誕生していきました。
1978年以降に発売されたモンキーの主なスペシャルモデル
1979年
モンキー・リミテッド
モンキーシリーズにおける初のスペシャルモデルとして、1979年に2種類のモンキー・リミテッドが発売されました。クロームメッキを各所に施して限定品として提供しました。

1984年
モンキー ゴールドメッキ仕様
クロームメッキ仕様につづき、1984年にはモンキー ゴールドメッキ仕様を5000台に限定して発売し、多くのコレクターを魅了しました。このモデルには1985年のアップデートに先立ち、4速のマニュアルトランスミッションが採用されました。

1996年
モンキー・リミテッド
1996年、2代目のゴールドメッキ仕様のモンキー・リミテッドを発売。前回につづき5000台限定の発売でした。

1997年
モンキーSP (30周年記念車)
1997年に市販車モンキー第1号であるモンキーZ50M誕生30周年を迎えることを記念して、Z50Mのレッドのフレームやチェック柄シートなどを反映したモンキーSPをタイプ追加しました。

2002年
モンキー・スペシャル
ドリームCB750 FOURのカラーリングを身にまとったモンキー・スペシャルを限定発売。小柄なモンキーに大排気量CB750 FOURの風格あるイメージを取り入れたことで、不思議な魅力を演出しました。

2005年
モンキー・リミテッド
クロームメッキ仕様のモンキー・リミテッドを発売。クロームメッキ仕様は、1979年に発売したモンキー・リミテッド以来となりました。

2006年
モンキー・40周年スペシャル
2006年にはモンキーZ50M誕生40周年を記念したモデルを発売。
これが1978年からつづいたティアドロップデザインのタンクをもつモンキー最後のモデルになりました。

モンキーは、日本で厳しくなる排出ガス規制にどのように対応するのかという大きな課題を抱えていました。技術的には可能でしたが、大幅なコストアップをどのように解決するかが、開発陣にとって大きなハードルとなったのです。
40年もの長い間に多くのファンに支えられたモンキーですから、開発陣はこのアイコニックなモデルの存続をかけて課題解決に取り組むことになりました。その結果、2009年の新型モンキーの誕生につながっていったのです。