自転車ルールを見直そう 2026年4月スタートの青切符制度とは
青切符導入の背景
自転車事故が増加し、死亡・重傷事故の約4分の3で自転車側の違反が確認される中、従来の赤切符では手続き負担が大きく責任追及が不十分と指摘されていました。迅速な処理と実効性のある違反対応を可能にして事故抑止を強化するために、2026年4月から自転車にも16歳以上の違反者に対して青切符制度が導入されています。自転車利用者の一人ひとりが、自転車は「車両の仲間」という認識を強め、交通ルール遵守の意識が高まれば、誰もが安心できる「交通の安全」へとつながっていくはず。そんな願いが込められた新制度です。自転車の安全な利用を促進するルールについて、あらためて確認してみましょう。
安全走行のための10の約束
- 1自転車は「軽車両」。原則は車道左側通行
青切符 自転車は道路交通法上「軽車両」。車両の仲間なので原則は車道の左側を通行してください。車道の右側通行(逆走)は、通行区分違反となり6,000円の反則金。
- 2例外的に歩道を走行できる場合のルールを確認
青切符 歩道に「普通自転車歩道通行可」の標識等がある場合、運転者が13歳未満・70歳以上または身体の不自由な人の場合、道路工事中など安全確保のためやむを得ない場合は、普通自転車の歩道通行が可能です。歩行者優先を徹底し、車道寄りの部分で徐行運転しましょう。歩道徐行等義務違反は3,000円の反則金。
- 3信号と一時停止を守って、安全確認を
青切符 信号無視は6,000円、指定場所での一時不停止や点滅信号の無視は5,000円の反則金。一時停止の標識がなくても交差点ではしっかり安全確認をしましょう。また、交差点右左折方法違反は3,000円の反則金になります。右折する時は2段階右折を。
- 42人乗りや並んで走行するのはNG
青切符 対象年齢のこどもを乗せた幼児用座席を除く2人乗りは、軽車両乗車積載制限違反(反則行為)として3,000円の反則金。また、並進も3,000円の反則金になりますので縦一列で走りましょう。
- 5傘差しやイヤホンを使用したまま運転しない
青切符 傘差し運転、イヤホン使用運転は5,000円の反則金。片耳や骨伝導など、イヤホンの使用状況はさまざまですが、安全な運転に必要な周囲の音や声が聞こえる状態で走りましょう。
- 6夜間はライトを必ず点灯
青切符 無灯火運転は5,000円の反則金。自転車に乗る前にライトの点検を怠らないようにしましょう。また、ブレーキの不備も5,000円の反則金です。
- 7携帯電話の「ながら運転」は厳禁
青切符 運転中の携帯電話使用等は12,000円の反則金。通話だけでなく画面の注視も「ながらスマホ」となり罰則対象です。走行中に地図アプリをナビとして使用するのは避けて、携帯電話の使用は自転車を停止させた状態で行いましょう。
- 8飲酒したら自転車に乗らない
赤切符 酒気帯び運転・酒酔い運転といった極めて悪質な違反は、青切符ではなく従来通り「赤切符(刑事罰・前科の対象)」となります。酒気帯び運転(呼気中アルコール濃度が0.15mg/L以上、または血液中のアルコール濃度が0.3mg/L以上の状態での運転)は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、酒酔い運転(アルコールの影響で運転が困難な状態での運転)は5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。酒類の提供者は2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金。自転車の提供者は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金。
- 9ヘルメットを着用する
ヘルメットの着用は努力義務のため青切符の対象外ですが、青切符の対象が16歳以上であるのに対し、ヘルメット着用の努力義務は全年齢が対象です。幼児・児童(13歳未満のこども)が自転車に乗る際は、着用させる努力義務が保護者にあります。
- 10こどもを乗せる場合は特に要注意
青切符 幼児用座席に乗せられるのは小学校就学前まで。6歳でも小学生になっている場合は座席への同乗も違反で3,000円の反則金となります。こどもの「前抱っこ」での自転車運転は足元や前方の視界を遮るため反則金の対象です。
- Topic全国で義務化が拡大している自転車保険加入
2026年3月時点で自転車保険(自転車損害賠償責任保険等)への加入は47都道府県のうち34都府県で義務化されており、それ以外の多くの自治体でも努力義務とされています。近年では、自転車事故によって他人の生命や身体に被害を与えた場合、加害者に対して数千万円に及ぶ高額な損害賠償が命じられる判決事例も見られるようになっています。万が一の事故の際に被害者への適切な補償が行われるようにするとともに、加害者自身の大きな負担を避けるために、保険への加入が義務化や推奨をされています。
自転車利用者が
知っておくべき道路標識
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普通自転車等及び
歩行者等専用 -
自転車は原則、車道の左側を通行しますが「普通自転車等及び歩行者等専用」の標識がある場所では通行が可能です。ただし、歩行者を妨害しないよう安全に通行する必要があります。
歩行者の優先を怠り、歩行者に危険を及ぼす具体的な違反行為が認められた場合、または警告に従わない場合には青切符の対象となります。
一時停止
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クルマと同様に、自転車も一時停止の義務があります。特に信号のない交差点に置かれていることが多いので、一時停止の標識を意識して、安全を確認してから通行しましょう。

通行止め

車両通行止め

車両進入禁止

特定小型原動機付自転車・自転車通行止め
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これらの標識がある場所は進入禁止。自転車から降りて手で押して通行するか、走行できる別の道に移動してください。

一方通行(補助標識あり)
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一方通行の標識に「自転車を除く」と表記されている場合には、自転車は双方向に通行することができますが、車道の左側端に沿って通行しなければなりません。
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Q1
小学生以下のこどもと保護者であっても自転車2台で並んで走っていたら、青切符の対象になる。
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Q2
自転車のハンドルに設置したスマートフォンホルダーで固定し、スマートフォンを手に持つことなく走行していれば、画面のナビを見て走行しても青切符の対象にはならない。
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Q3
イヤホンで音楽を聴きながらでも、最小音量で聞いていれば青切符の対象外。
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解説周囲の音が聞こえにくいと現場の警察官に判断されれば違反になるため、状況次第で青切符の対象となります。
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Q4
自転車専用レーンがあるのに歩道を走ると、青切符の対象になることがある。
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Q5
警察官に止められた時に生徒手帳や学生証を掲示すれば、青切符ではなく口頭注意で済む。
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解説生徒・学生かどうかではなく対象は年齢で区分されています。16歳以上であれば立場に関係なく青切符を切られます。
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Q6
青切符を切られたら、その場で警察官に罰金を払わないといけない。
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解説その場で支払いは不要。後日送られる納付書で期限内に納付する仕組みになっています。
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Q7
自転車で横断歩道を渡る時、周囲に歩行者が見当たらなければ急いで走行すべき。
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解説歩行者がいなくても、横断前に必ず一時停止または減速し、安全確認を行います。
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Q8
踏切で一時停止せずにそのまま通過すると、青切符の対象になる。
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Q9
坂道を下るときにブレーキをかけず加速するまま高速で走行すると、危険運転として青切符の対象になることがある。
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Q10
夜間であっても、街灯などで走行に十分な明るさがあると思われる街中ではライトを点けなくてもよい。
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解説夜間のライト点灯は義務です。無灯火は青切符の対象になります。
そもそも「青切符」とは?
正式には「交通反則通告制度」という仕組みで、重大な違反に対して切られる赤切符よりも、比較的軽い交通違反が青切符の対象になります。赤切符の飲酒運転等は刑事手続きの対象となる一方、青切符の場合は交通反則行為とみなされます。期限内に反則金を納めることで刑事手続が免除され、前科はつきません。
青切符を自転車にも導入するということは、交通ルール遵守の強化によって危険な事故を未然に防ぐための重要な取り組みの一つです。自転車は「車両」の一種であり、車道の左側通行や一時停止、夜間のライト点灯など、さまざまな交通ルールがあります。自分自身と周りの安全を守るため、あらためて理解を深め、思いやりのある自転車運転を心がけましょう。
解説スマートフォンを固定することで片手運転にはならなくとも、走行中の画面注視は違反になります。「ながらスマホ」にならないよう、いったん自転車を停止させてナビを確認しましょう。