全国に300店以上の店舗を展開する自転車専門店であるイオンバイク(株)との連携によって、2015年9月、イオンモール浦和美園(さいたま市)での開催が実現した「自転車乗り方教室」。自動車やバイクを製造するHondaと自転車販売のイオンバイクの他業種連携が、どのような想いで実現したかをご紹介します。

交通事故ゼロの社会をつくるには 同じ想いを持った皆さまと協力することが大切です

交通安全普及活動の拡大に向けた取り組みのひとつとしてHondaは、他業種と連携した活動を計画。独自に自転車の乗り方教室に取り組み、交通安全への想いを同じくするイオンバイクと2015年度に連携をスタート。Hondaの交通安全プログラムを使って、自転車の乗り方教室を開催しました。企画を担当したHonda安全運転普及本部の佛崎(ぶつざき)は、「イオンバイクさんの自転車に関する専門性とHondaの交通安全に関するノウハウ、両社の強みが活かされ、多くの方に参加いただくことができました。私たちが目標とする交通事故ゼロの社会をつくるには様々な場と機会が必要です。これからも同じ想いを持ったみなさんと協力して活動の輪を広げていければと思っています」と語りました。

““お父さん・お母さんが先生になる”指導のポイントを共有

自転車の補助輪を外して一人で走行するのは、60分の教室時間内では完結しません。もちろん乗れるようになるお子さまもいますが、習熟には時間がかかります。したがってHondaでは、受講後の先生は親御さんになるという前提でプログラムを作成。お子さまに教えると同時に、親御さんに指導の仕方を覚えてもらうことにも力を入れているのです。その点を共有し、具体的な指導プログラムの内容を指導者が説明します。

後方確認・両手ブレーキ 安全指導は一貫して徹底

お子さまのはやる気持ちを抑える意味でも、準備体操から入り、まずは自転車に乗らず歩いたり走ったりしてコースを往復。次に自転車を押す、そして補助輪をつけてこぐ、さらに補助輪を外して足で蹴る…と徐々にステップアップしていきます。その中で徹底するのは、発進前に後方の安全確認をすることと、両手ですべての指を使ってブレーキをしっかりかけるということ。なぜそうした動作が必要かを話し、歩く段階からはじめて、安全動作が習慣になるよう徹底して指導します。

褒めて育てるスタンスを親御さんに徹底 お子さまには感謝の気持ちを

少しでも早く自転車に乗れるようにしてあげたいと思うあまり、親御さんの指導にも熱がこもります。したがって、プログラムの開始前に“褒めて育てる”というスタンスを徹底しています。一方で、お子さまには先生である親御さんに対し、「お願いします」「ありがとうございました」という挨拶も徹底します。お子さまにしっかりとお礼を言われることで、親御さんはとてもにこやかな表情になります。それも指導への前向きな雰囲気づくりとなります。

補助輪を外したら 支えながら無理せずペダルに足をのせていく

補助輪を外したら、ペダルを使わずに、両手で地面を蹴りながら進み、ブレーキを使って止まります。蹴る、ブレーキを使う、といったバランスが上手にできるようになったら、片足ずつペダルにのせていきます。このようなステップを踏み、無理をせずに自転車に乗る準備をしていくのです。

乗れるだけでなく しっかりとブレーキをかけて止まれることが大切

自転車は、安定して乗れるようになるだけでなく、しっかりと止まれることが交通事故を防ぐ上で大切です。はじめは足を出して自転車を止めようとするお子さまが多いのですが、両手を使ってブレーキで止まるのが一番よく止まれるということを教えていきます。このはじめの第一歩のときの指導がお子さまの安全運転にとってとても重要だと考えています。

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