森を守りながら、森と親しむ。 群馬県赤城山|Honda

Akagiyama

開催日 2019年6月1日

群馬県 赤城山

参加人数 00人

参加団体:Honda(従業員・ご家族・OB/OG)/ NPO法人CCC自然・文化創造工場 関東事業部 / ぐんま山森自然楽校 / ベースブレーンワーク

心地よい広葉樹が広がる赤城山で、森林保全活動とガイドツアーを実施。

Hondaの事業を支える“水”は、地域の人々の生活も支える貴重な資源。
Hondaは、その大切な水を作り出す「水源の森」を守り、
次世代へ繋ぐ「水源の森」保全活動を行っています。
今回の活動地である赤城山は利根川水系の水源地。
Hondaの埼玉製作所がこの利根川水系を利用していることから、
地域と共有するこの水源を守ろうと、
2007年より赤城山の保全活動に取り組んでいます。
今回はこの赤城山で、下草刈りの作業とともに、
森の魅力を再発見するためのガイドツアーも実施しました。

what kind of place 赤城山って、どんなところ?

Hondaの埼玉製作所にとって、大切な水源の山である赤城山。
首都圏からのアクセスも良く、気軽に登れる日本百名山として人気の高い山です。
赤城山と呼ばれる峰があるのではなく、
標高1,828mの主峰である黒檜山をはじめ
駒ケ岳、地蔵岳、荒山、鍋割山、鈴ヶ岳、長七郎山などからなる山々の総称です。

attraction もっと知りたい赤城山の魅力

赤城山は亜高山帯という高山帯と低山帯の間にあたる中位の山々です。
白樺の林やさまざまな高山植物に恵まれている、まさに自然の楽園。
シカ、アナグマ、テン、キツネ、イノシシなどの動物や
クワガタ、カブトムシなどの昆虫は勿論、
なんと関東一円では赤城山にのみしか生息しないという
クジャクチョウやヒメギフチョウなどの珍しい昆虫に出会えることもあるのです。
赤城山をはじめ群馬県の山々は貯水力が非常に高いことから
「首都圏の水瓶」と言われることもあり、古くから私たちの生活を支えてきました。
また、登山道は分かりやすく、
初心者でも安心してトレッキングを楽しむことができるなど
地域の人々にとって親しみやすく愛されるとても大切な山々なのです。

初心者のトレッキングにもぴったり

赤城山の周りにはこんなおたのしみスポットも!

  • ミズナラの森

    ミズナラの森

    また赤城山の山々ではそれぞれに様々な自然と触れ合うことができます。荒山・鍋割山のツツジの大群落長七郎山(ちょうしちろうさん)のミズナラの森
    長七郎山ではエメラルドグリーンの小沼とマリンブルーの大沼が連なる景色を見ることができます。冬場はスノーシューで登山をしたり大沼ではワカサギ釣りもできるそうです。

  • 滝

    滝が多いことも赤城山の魅力のひとつ。滝沢の不動大滝や小中大滝(こなかおおたき)とそこに架かるけさかけ橋。吹割の滝など少し足を伸ばして訪れてみてはいかがでしょう。

  • ラフティング体験

    ラフティング体験

    もっとアクティブに自然を体感するのならば、日本三大暴れ川のひとつ利根川でラフティング体験ができます。激しい荒波に乗る体験は普段なかなか味わうことのできないものでしょう。また川でとれたての鮎を焼いて食べることもでき、大満足の体験となること間違いなしです。

  • パワースポット

    パワースポット

    赤城神社というパワースポットもあります。こちらは赤城姫という女神様を祀る女性に嬉しいご利益のある神社なんだとか。
    真っ赤な啄木鳥橋はとても美しく秋は山の紅葉が映える絶景スポットです。

guided tour 初の取り組み!森林ガイドツアーを実施!自然と触れ合える喜びに大興奮!

今回は森林保全の作業として下草刈りなどを進めるとともに、
赤城山の森の魅力をいま一度再発見し、森の大切さを肌で実感してもらおうと、
初めてガイドツアーを実施しました。
ガイド役の剣持さんを先頭に森の中をゆっくりと散策。
爽やかな初夏の日差しの中、鳥たちのさえずりを聴きながら、
植物や昆虫とじかに触れ合い、
都市では味わえない自然の魅力に大興奮のツアーとなりました。

小川で遭遇した不思議な生物

小川のせせらぎで見つけた「ナミウズムシ」。著しい再生能力で知られるこの生物は、きれいな水のある場所にしか生息できないとのこと。水源の森ならではの出会いに、子どもも大人も目を輝かせました。

小川で遭遇した不思議な生物

森の散策で見つけた「センチコガネ」。キラキラとして、まるで森にすむ宝石のよう。動物のふんをころがすユニークな昆虫です。「どうすれば飼えるかな?」と、夢中で目を輝かせる子ども達。さらに、森で発見されたシカの角を触って大はしゃぎ!シカは角を毎回同じ場所に落としていくとのこと。この赤城山にはまだまだたくさんの宝物が溢れています。

本ガイドツアーをとおして、
森の素晴らしさを体感し、
「この森を守って行きたい」と、
心を新たにした参加者たち。
森林保全活動を行う上で、
“森と親しむ”という体験 は、
とても重要なことなのです。

「森は友達」森に親しむ楽しさも忘れないでほしい

ここ赤城山には豊かな広葉樹の森が広がっています。生き物がたくさんいて、四季折々のさまざまな表情を見ることもできます。今日はお子さんをはじめ多くの方がガイドツアーに参加されましたが、気持ちよく散策を楽しんでいただけたのではないでしょうか。自然と触れ合いながら、いつもとは違うものの見方も発見していただけたかと思います。木々はゆっくりと成長するので、森林保全には長い時間が必要になります。これからも何度も来られるでしょうが、ぜひ森に親しむことも忘れないでほしいと思います。日本人は古くから森を友達にしてきました。この活動を通して、森の文化を次の世代に受け継いでもらえたらうれしいですね。森の再生を進めるHondaの活動は本当に素晴らしいです。これからも継続した取り組みに期待しています。

プロフィール
親子を対象とした自然体験活動を行う「ぐんま山森自然楽校」代表。
尾瀬や赤城など群馬県内を主なフィールドに活動。さまざまな資格を持つベテランガイド。

cut the grass 大切な苗木よ育て!みんなの手で下草刈り作業!

森の再生のために大切な作業、下草刈りにトライ!

たくさんの生き物や動物に出逢える恵み豊かな赤城山ですが、当初、林業の衰退とマツクイムシの被害により、立ち枯れた赤城山南面の被害面積はおよそ2000ヘクタールもありました。Hondaはこれまでに、赤城山の森の再生、広葉樹とクロマツの混合樹林の再現をめざして、森林保全活動を地道に続けてきました。そして、ようやく木々が成長し、苗木によっては数メートル規模の立派な木に成長。赤城山の南面も、少しずつ緑を取り戻してきています。今回は、前回植えた苗木の周囲に生えた下草を刈るチームと、新たな苗木を植えるために下草を刈って平地を整備するチームに分かれて作業を行いました。
日差しが強く、慣れない鎌を使った作業はとても大変でしたが、貴重な自然が残る赤城山の森を自分たちの手で守ろうと、時間を忘れて夢中で作業に取り組んでいました。

森の再生のために大切な作業、下草刈りにトライ!

ともに力を合わせ、汗を流した下草狩り。ハードな体験でしたが、自分たちの活動が森の成長に貢献できていると、喜びを実感。
最初は慣れない手つきだった初参加の方や子ども達も、最後はみんな笑顔を見せていました。
今後もHondaはこれまでに植えてきた苗木の成長を見守りつづけ、緑豊かな森づくりを目指します。

impression 参加者の声

いい環境をつくるのもHondaの役目。

草が腰の高さぐらいまで伸びていたのですが、きれいに刈り取られて見違えるようにすっきりしましたね。ここ赤城山は埼玉県の水源地でもあるのですが、この森に手を入れることで地域の役にも立っているのなら、本当にうれしい限りです。いいエンジンをつくることも、いい環境をつくることも、私たちにとって大切な役目だと思って参加しています。

蛭田昇大さん、
デブ・サヤンタンさん、鈴木保さん

家族にとっても貴重な体験に。

いつも親子で参加しています。自分たちの手で植えた木が少しずつ成長する過程が見れて、毎回感動しています。ふだんは自然に触れる機会もあまりないので、子どもにとっても貴重な体験になったと思います。ガイドツアーでも驚きや発見があったようです。いろいろ自然から学んで、家まで持ち帰ってもらえたなら何よりかなと思います。

齊藤和喜さん、凛太くん

ここでしか味わえない大きな充実感。

赤城山の活動は以前から知っていました。なかなかチャンスがなかったのですが、やっと参加することができました。鎌の扱い方に悪戦苦闘したり大変でしたが、仲間と一緒にいい汗を流せて良かったです。ここでしか味わえない充実感がありますし、自然と触れ合えるまたとない機会でもあるので、ぜひ多くの方に参加してもらいたいですね。

高島麻衣さん、福田美貴さん

継続することが何より重要な取り組み。

今回は初めての試みとしてガイドツアーを実施しましたが、皆さんが帰ってきたときの表情がとても良かったのが印象的でした。特に子ども達が生き生きとしていて、自然に触れる喜びを実感してくれたようです。今回は参加者の数も大幅に増えて、この活動が社内に広く浸透しているようでうれしく感じましたね。作業の内容だけでなく、この社会貢献活動にどんな意義があるかを理解してくれたのだと思います。森づくりは十年、二十年と、長い年月をかけていかなくてはならない取り組みです。一度手を休めると、自然はまた元に戻ってしまいますから、これからも継続していくことが何より重要と考えています。子ども達の手で、この森をいつまでも育ててもらえたらいいですね。
活動の輪を次世代へと広げる、大きな一歩になりました。

埼玉製作所 生産業務部 総務課 社活センター 千葉渉さん

森の恵みを子ども達の手に。 活動の輪を次世代へと広げる、大きな一歩になりました。

70名を超える多くの参加者の中、子ども達も森林保全に参加してくれました。
ガイドツアーでは元気いっぱい。
花や虫に驚き胸をときめかせている姿を、まわりの大人たちは温かいまなざしで見つめていました。
初めて経験する下草刈り。慣れない手つきでしたが、汗を流して最後まで頑張ってくれました。
今回の活動のいちばんの成果は、そんな子ども達の自然体験にあったと思います。
長い年月を要する水源の森の取り組み。いつか活動のバトンは新しい世代に受け継がれていくことでしょう。
その大きな一歩になった赤城山の一日でした。
少しずつの変化が、いつか大きな変化となって、かつての自然豊かな赤城山を取り戻すために。
これからもHondaはこの森を見守り続けるとともに、「水源の森」保全活動を進めてまいります。

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