何千もの部品が一つになってクルマの形へ
※本工場見学コンテンツ内の動画は再生速度を一部調整しています。
たくさんの部品を組み付け、一台のクルマを作っていきます。
車体やエンジンのほか、タイヤや窓やシートなど、
クルマにはとても多くの部品が使われています。
それらをすべて組み付けて
いよいよクルマとして動く状態に仕上げていきます。
車体組立工程は以下の手順で進んで行きます。
工程:インストメントパネル取付
パネルを一度に設置
運転席にある、スピードメーターなどの計器や、オーディオ、エアコンといったさまざまな操作スイッチをならべた前面にあるパネルを取り付けます。
工程:ガラス貼付
センサーで位置計測
車体前後のガラスは傷(きず)がつかないよう、ガラスを吸い付けて運びます。その後、LED照明のセンサーでガラスを設置する位置を正確に計算することで、ズレることなく取り付けることができます。
LED照明
Light(光る)、Emitting(出す)、Diode(ダイオード)という単語3つの頭文字を略(りゃく)したもので、電気を流すと発光する半導体(はんどうたい)の1種です。二酸化炭素の排出量(はいしゅつりょう)が少なく、水銀も使わないため、とても環境に優しい上に、蛍光灯の約4倍長く使え、電球の約10分の1の電力しか消費しないので、おさいふにも優しい照明です。
工程:バンパー取付
車体の向きを変えて作業
バンパーは一人でも簡単(かんたん)に持ち運べるほど軽量化されており。プラモデルのように車体にはめ込みます。また、作業員が作業しやすいように車体の向きを90度回転させる工夫がほどこされています。
バンパー
クルマの前後に取り付けられている緩衝装置(かんしょうそうち)のことです。プラスチック樹脂(じゅし)で作られており、素材自体の弾力性(だんりょくせい)を利用して衝撃(しょうげき)や振動を和らげます。
工程:エンジン取付
下から上へ持ち上げて設置
エンジン自体の組付はエンジン製造工程で行われますが、エンジンと一緒に車体に組み込むサスペンションなどの部品を、あらかじめセットで組み立ておき、車体の下からいれて取り付けていきます。
サスペンション
クルマが道路を走るとき、路面にあるデコボコの衝撃をやわらげて車内に伝えないための緩衝(かんしょう)機能と、タイヤと車軸の位置を固定してハンドル操作の安定性を向上させる部品です。基本的には、車軸の位置決めをするサスペンションアームとクルマの重さを支えて衝撃を吸収するスプリングで作られています。
工程:シート投入
角度を計算して設置
別の部品工場で作られたシートをロボットアームが一脚(いっきゃく)ずつ、車体に傷がつかないよう正確に位置を計算しながら車体の中に設置していきます。
工程:タイヤ取付
穴の位置をセンサーで確認
ガラス貼付と同じように、まず最初にLED照明のセンサーでタイヤのネジ穴がずれないように位置を計算し、4体のロボットでタイヤをはめ込んでネジをしめます。
LED照明
Light(光る)、Emitting(出す)、Diode(ダイオード)という単語3つの頭文字を略(りゃく)したもので、電気を流すと発光する半導体(はんどうたい)の1種です。二酸化炭素の排出量(はいしゅつりょう)が少なく、水銀も使わないため、とても環境に優しい上に、蛍光灯の約4倍長く使え、電球の約10分の1の電力しか消費しないので、おさいふにも優しい照明です。
工程:ドア取付
機械と人の手で一緒に設置
左右2枚ずつ、あわせて4枚のドアを取り付けていきます。ドアは可動式の機械に固定されていて運びやすくなっていますが、取り付けには必要なネジが多く細かい作業なので、人の手で効率的に取り付けていきます。
すべての部品を組み付けたら、燃料のガソリンを少しだけ入れて、
作業員が実際に運転して最後の検査工程へ移動させます。
組み付ける部品で傷をつけないよう外傷防止カバーがつけられています。
これは作業員からのアイデアで実現したもので、色の違いで、どの車種かも簡単にわかるようになっています。
エンジンを取付ける際には、安全確保のため、黒いベルト帯から人がいなくなり、
手元・足元のスイッチを押さないと機械が動き出さないように設計されています。
Hondaは、すべての従業員が白い作業服を身に着けています。白は汚れがめだってしまうのに、なぜ白い作業服を着ているのかというと『よい製品はきれいな職場から生まれる』という考え方があるためです。
よごれないようにするには、作業場を整理整とんしたり、使う工具のお手入れをしなくてはいけません。でもふだんからそれらを意識することで、怪我を防げたり、工具の不具合を早く発見することもできるので、結果として高品質なクルマを作ることができることにつながっているのです。
クルマは人の命を乗せて走りますから、あえてよごれの目立つ白い作業服を着て、意識を高めているのです。