Monkey Stories
1963モンキーCZ100
輸出車として製作された2代目モンキー

遊園地の乗り物として製作されたモンキーZ100は、欧州のショーに出品し人気を博したことから、少量が欧州に出荷されました。このような背景から、一般公道も走行できる輸出モデルの開発が行われました。
エンジンは、Z100に搭載されたスーパーカブC100の4ストローク・OHV単気筒50ccを引き続き採用しましたが、フレームは大人の乗車にも対応するために形状の変更と剛性の向上を行いました。
燃料タンクは、スポーツカブC110やC115を流用。容量は6リットルです。
CZ100の誕生は1963年の12月頃で、翌1964年から本格的な生産がスタートして1966年までの3年間で約2,500台が生産されました。
生産は、スーパーカブの専用工場として建設された鈴鹿製作所で行われました。
1965年に発行された、鈴鹿製作所の広報誌「すずか弘報」によると、製作所内の片隅に設けられた組立ラインの長さは約7メートルと、とても短いものでした。
5名のスタッフが、午前中は小さな部品の組立、午後に完成車組立を行い、1日に20台を生産。主にフランスとドイツに輸出されました。
5名という少人数での手作業ですが、小さくて愛らしいスタイリングですから、楽しく仕事をしている様子がうかがえます。
このCZ100は、初代であるZ100の後継として、引き続き多摩テック、生駒テック、そして1962年に開業した鈴鹿サーキットの遊園地でも多くの人たちを乗せて楽しませました。

2022年 第14回 モンキーミーティングin多摩
歴代モンキーの愛好者が集うミーティング会場には、現行モデルの他に希少なZ100やCZ100も並ぶ。今も大切にされているモンキー。