Monkey Stories
遊園地の乗り物として製作された、
子どもが乗れるレジャーモデル

モンキーZ100は、遊園地が生み出したHonda初のレジャーモデル「モンキーシリーズ」のルーツです。
1961年2月、Hondaが全額出資した 「株式会社モータースポーツランド」が設立されました。
モータースポーツが健全なスポーツとして日本に定着し普及することを目指し、多摩テック(東京都)と生駒テック(奈良県)の開業に向けた準備や、鈴鹿サーキットの建設といった大事業に取り組む会社です。現在の「ホンダモビリティランド株式会社」のルーツです。
同年10月、多摩テックと生駒テックが開業しました。
起伏のあるスクランブルコース(オフロードコース)でテクニックを習得したり、家族でエンジン付の乗り物を楽しむことができる、モータースポーツ施設と遊園地が一体となったユニークな自動車遊園地でした。この遊園地の乗り物として製作されたのが、モンキーZ100でした。
当時は、モンキーオートやモンキーオートバイと呼ばれていました。
子どもたちでも扱えるように、コンパクトな車体と5インチサイズのタイヤを採用。
扱いやすさで好評だったスーパーカブのエンジンにより、子どもたちはもちろん、大人たちも自分で操る楽しみを遊園地内で享受できました。
当初モンキーZ100は、遊園地専用の乗り物として製作されたため、市販の計画はありませんでした。
しかし、1962年10月から11月にかけて欧州で開催されたフランクフルトショーとロンドンショーでHondaがこのモンキーZ100を出品すると、ユニークなスタイリングやクルマのトランクに入るサイズから人気を博しました。ショーで大きな反響があったことで、同12月にヨーロッパホンダに20台のZ100を出荷しました。(当時のホンダ社報の記述による)

1961年 多摩テック案内看板には「モンキーオート」と表示されている

This is Honda
本田技研の会社案内映像『This is HONDA』で、当時の多摩テックの映像を見ることができます。
※映像スタートから21分頃に多摩テックの紹介があります