CB Stories
BOL D’OR(ボルドール)の
ネーミングヒストリー

レースから誕生した秘話
BOL D’ORというネーミングのルーツは、Hondaが1976年から4連覇を果たしたボルドール24時間耐久レースにあります。
Hondaは、レーシングイメージの向上と、1967年以降休止していたロードレース世界選手権に復帰するための準備として、1976年にヨーロッパ選手権耐久ロードレースに挑戦しました。
耐久レース出場のため、ドリーム CB750 FOURの4ストローク・OHC・4気筒エンジンをベースに、DOHC・4バルブ化したRCB1000を開発。このマシンによって、デビューイヤーでありながらメーカーおよびライダーチャンピオンを獲得したのです。
中でも、フランスで行われるボルドール24時間耐久レースでの勝利は、大きな目標でした。ボルドールは”黄金の盃”を意味し、レースの歴史も長く、高い人気を誇る耐久ロードレース。最高峰と呼ぶにふさわしいものでした。
Hondaの耐久レースマシンは、1976年から1979年までのボルドール24時間耐久レースで、史上初の4連覇を達成しました。また、ヨーロッパ選手権耐久ロードレースにおいては、4年連続でメーカーおよびライダーチャンピオンを獲得するなど、Hondaのレーシングイメージは大きく向上していきました。
このように、Hondaにとってボルドールは特別なレースでした。
RCB1000で培ったテクノロジーは、1979年のCB900Fに反映されました。カタログではその関係性を紹介しています。
1979年 CB900Fのカタログから
CB900Fが、瞬く間に欧州のスポーツバイクファンを魅了するなか、1980年には、BOL D’ORのエンブレムをあしらったCB900Fが新たに誕生しました。
ボルドール24時間耐久レースで3連覇したRCB1000の技術が投入されたCB900F。栄光の証である” BOL D’OR(黄金の盃)”の名を冠することで、ファンと喜びを共有したのです。
1980年 CB900F BOL D’OR 欧州仕様車
1981年 CB900F2 BOL D’OR 欧州仕様車
CB1300 SUPER BOL D’ORの登場
日本では、1981年の鈴鹿8時間耐久ロードレースの優勝記念モデルとして、CB750F BOL D’OR 2を限定販売しました。さらに、CB900F2 BOL D’ORをベースとしたフルカウルも用意されており、これは標準装備ではなく、ディーラーオプションとして提供されました。
1981年 CB750F BOL D’OR 2のカタログ
そして、1985年10月にCBX750F BOL D’ORを限定販売しました。
新世代の空冷4ストローク・DOHC・4バルブ直列4気筒エンジンを搭載し、エアロダイナミクスに優れたフルカウルを装備したスポーツツアラーでした。
CBX750F BOL D’ORの発売から20年の2005年、SUPER BOL D’ORの名を採用した新たな大型スポーツツアラーとして、満を持してCB1300 SUPER BOL D’ORが登場したのです。
こうして、CB1300 SUPER BOL D’ORは、Hondaが耐久レースを通じて追い求めた、耐久・信頼性や操縦安定性を多くのライダーに提供するモデルとして誕生しました。
2005年 CB1300 SUPER BOL D’OR





