「アイデア対決! 小学生ロボコン(以下、小学生ロボコン)」は、小学生が自作ロボットを通じてアイデアや技術力を競い合う小学生対象のロボットコンテスト。6回目を迎える2024年度の大会で小学1年生から6年生まで、約1000人の子どもたちが参加し、予選会を勝ち抜いた18名が11月24日に池袋サンシャインで開催された全国大会で3名ずつのチームになって最終決戦を戦った。大会では、事前合宿や週末ごとのオンライン打合せなどを通じてチームの絆、そしてロボットの精度を高めてきた各チームが、創造力あふれるアイデアと見事なチームワークで熱戦を繰り広げた。
「技術は人のために」という想いのもと、小学生ロボコンに特別協賛企業として参加。 ロボコンを通じて、「モノづくりの楽しさ」と「夢が持つチカラ」を子ども達に伝えるため、大会では審査協力をしているほか、ロボコンの夏休みイベントで小学生向けのワークショップを開催するなど、さまざまなかたちで子ども達を応援し続けている。
今年の大会テーマは、「ベスト フレンド ロボット」。全国大会のミッションはチームメンバーそれぞれのロボットと、全員でプログラミングをしたプログラミングロボットをみんなで協力しながら動かし、床に散らばった文房具を回収してボックスに入れ、ゴールエリアにあるテーブルまで運ぶというもの。試合の前半3分では、ロボットが1台1分間ずつ動き、後半の2分では、3台のロボットが同時に動いてミッションのクリアを目指す。
制限時間内に①~③の各ミッションにチャレンジすることで得点を獲得できる。(各ミッションにつき最大100点)
大会では、見た目も機能性も異なるユニークなロボットが次々に登場し、試合開始から会場も大盛り上がり。しかし、異なるのはロボットだけではない。中身が少なく軽い状態のうちにロボットに規定の台上に回収ボックスを運び上げさせたり、文房具を回収したロボットが別のロボットにそれを渡し、受け取ったロボットが台上のボックスに文房具を入れるといった連携プレーをとるなど、作戦もチームによってさまざま。予想を超えるアイデアや工夫が出てくるたびに、会場からは歓声が挙がった。
総合得点の最も多いチームに贈られる小学生ロボコン大賞を勝ち取ったのは「BOX⤴UPers」。各ロボットの特技をうまく活かして役割を分担し、競技課題の流れを汲んた設計された動きで順調に高得点を出し続けたチームワークを審査員も高く評価。
「SET VOT ZOO」の⼭本 桜⼤(やまもと おうた)さんは、アイデアが光る相棒ロボットとミッションに挑んだ個人に贈られる「ベストフレンド賞」とほかの選手から最も評価された個人に贈られる
「MVR(Most Valuable Roboconist)」を受賞。快挙を成し遂げた。
大会終了後、会場では、仲良くなったメンバー同士で話をしたり、連絡交換をする姿が。ロボコンの経験を通して、子ども達の絆もより深いものになったようだ。
協賛各社がそれぞれ評価したチームに贈る「特別賞」。Hondaからの特別賞を受賞したの
は、
荻野 翔伍(おぎの しょうご)さん、
⼭本 桜⼤(やまもと おうた)さん、
川本 悠仁(かわもと はるひと)さんの
チーム「SET VOT ZOO」。
このカメのロボットにはたくさんビニールテープがついているんですけど、1つでも外したらすぐに倒れてしまうんです。重りの量を調整するのが、とてもむずかしかったです。 6年生 荻野 翔伍(おぎの しょうご)さん
ゾウをイメージしたこのロボットは、重いものを持ち上げるので滑車をたくさん使い、モーターの重さをミリグラム単位で調整しました。正確につくるには細かい調整が必要で、それがとても大変でした。 5年生 ⼭本 桜⼤(やまもと おうた)さん
最初はヘビのロボットの関節が1つだけだったんですけど、それだと20センチの高さに箱を持ち上げることができませんでした。そこで、関節を増やして工夫した結果、箱を持ち上げられるようになりました。 2年生 川本 悠仁(かわもと はるひと)さん
評価では、技術力、チームワーク、そして技術の会社であるHondaが大事にしている独創性やユニークさといった発想力を重視しました。「SET VOT ZOO」は、物をまき散らしたり、重量のバランスを取ったりするなど、それぞれのロボットにミッションをクリアするための工夫がなされ、それらがしっかり機能していました。また、“アクリルの壁を飛び越えてオブジェクトを壁の向こうに送る”という他にはない発想にHondaらしさを感じました。
ミッション達成には寄与しない構造や、ロボットに施された細部にまで至る装飾など、子ども達の遊び心の表現を見て楽しめたのは、今年のテーマならではだと思います。また、小学生ロボコンは、身近な材料を使いながらも想像を超える動きを見せて活躍するロボットに対するおどろきや、毎年参加してくる子ども達のロボットの進化、子ども達自身の成長を見られることも面白みの一つです。
失敗を繰り返しながらも挑戦を続ける中で、何かを生み出す力が育まれます。だから、「まずは、やってみる」。Hondaが大切にしているこの考え方を、多くの子どもたちにロボコンを通じて体験してほしいと願っています。アイデアを形にする力とチャレンジ精神は、未来のエンジニアとしての第一歩です。失敗を恐れず、仲間と一緒に試行錯誤を楽しんでください。みなさんの創造力こそが未来を動かす力です。応援しています!
自分が今抱いている憧れ、志を大事にしながら、壁にぶつかってもあきらめず、
夢に向かって挑戦し続けてほしい。
その想いや、挑戦した経験は、あなたが夢を追い、未来をつくるための原動力になるはずだから。
Hondaはこれからも、ものづくりへの情熱、夢を追う子ども達を応援していきます。