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本田技術研究所は、1948年 本田技研工業設立後、1960年に本田技研工業から研究開発部門が分離、独立した会社です。目先の業績に左右されない自由な研究開発環境を実現することで、多くの価値を創造してきたと思っています。「研究所は人を研究するところだ」、「人が何を必要としているか分かった時、技術がいるのだ」、この創業者 本田宗一郎の考えに基づき、今も人の役に立つ技術を開発しています。一人ひとりの役に立ち、一人ひとりの夢を叶え、喜びの総和を広げていくことが、結果的に世の中をより良くしていく。この想いは今までもこれからも貫いていく普遍的なものだと思っています。

研究所の役割・ミッションは、Hondaを支えるドライビングフォースとして新技術の基礎応用研究と技術開発、新価値商品の研究開発を通して、お客様の喜びの拡大にチャレンジしていく。そして、世の中をリードする技術を創出していくことです。重要な取組みとして、環境領域では「環境負荷ゼロ社会に向けたカーボンニュートラルに加え、クリーンエネルギーシフトとリソースサーキュレーションの三つの柱」、安全領域では「交通事故死者ゼロを目指す」、そして未知の世界の開拓を通じた「新価値創造」に注力しています。

私たちが取り組んでいる技術開発は簡単ではありません。上手くいかないことも多いですが、不可能はないと思っています。不可能があるとするなら、その多くは諦めているだけです。大事なことは、なぜ上手くいかないのか考え、諦めずにチャレンジを繰り返し、本質を見極めること。これをやることで必ず答えに近づいていきます。そして、このプロセスが技術を創り人を育てるのです。

世界が大きく速く動いている中、今を守るのではなく、数々のチャレンジを重ね、攻めて未来を創りたいと思います。

(株)本田技術研究所
代表取締役社長

大津啓司